横浜からほど近いリゾート地・箱根にあるクラシックホテルの婚礼に、今全国から熱い視線が集まっています。5年間で7倍もの受注という快挙を成し遂げた「富士屋ホテル」。仕掛け人である真野浩明さんを訪ねました。
「富士屋ホテルと聞いて皆さんがイメージするのは、歴史や伝統、格式ではなかったでしょうか。しかし、このホテルの最たる力は、もっと別のところにあると思うんです」
真野さんが婚礼を担当するようになったのは6年前。「婚礼の打ち合わせにいらした地元のお客さまが、“富士屋さんに初めて入りました”とおっしゃるのは驚きでした。敷居が高くて入りづらかった。でも入ってみたらこんなにやわらかな空気だったなんて。これからはホームホテルにしますねと…。何かが違うと気づき真剣に考えました」。以来、同ホテルのイメージづくりに打ち込んだ真野さんは、ブライダルにおけるテーマを「HomeSweet Home」と設定。パンフレットを一新すると同時に、広告やホームページ、婚礼プランについても見直しを図り、先入観を持たない多くのカップルの心を捉えてきました。その結果、毎年組数は増え続け今年度のブライダルは350組に。6年前の50組と比べると、7倍になったというから驚きです。
「ご両親、ご親族にアットホームなホテルでゆったりくつろいでほしいと願う新郎新婦が多いのも特徴。少人数プランや宿泊付きプランを充実させ、一件ずつ誠意を持って対応しています」
順風満帆にみえる道のりですが、人知れず苦難があったことが察せられます。真野さんいわく、「ブライダルは人」。部門別管理という枠を越え、ホテルのスタッフ一人ひとりに「HomeSweet Home」の思いや利用者の声を届けることに日々奮闘したそうです。「今では料理長をはじめ各所属長からお客さまの反応を尋ねてきたり、見学に訪れたカップルにホテルマンが立ち止まって言葉をかけたりと、ホテル全体で一つの婚礼を迎えるという気風が育っています。ここは私たちにとっても“もうひとつの我が家”。お客さまにはご結婚を機に、またいつでも帰ってきていただきたい。変わらぬ笑顔で再会できたら最高です」
1996年富士屋ホテル入社。2001年飲料課でキャリアを積み、2003年に宿泊課レセプションマネジャー兼ブライダルマネジャーに就任。近年は箱根小田原ブライダル協議会副事務局長として、該当エリアの活性化に努める。BIAマスターオブブライダルコーディネーターファイナリスト、ウエディングビジネスアカデミーなど多方面で活躍
箱根に行ったら必ず立ち寄るというファンも多い、富士屋ホテルの人気ベーカリー&スイーツ「ピコット」が、3月16日にリニューアルオープン。 シックでモダンな店内には、ホテルメイドのパンの新商品ほか、銀座和光ケーキショップなど都内有名パティスリーで実績を積んだグラン・パティシエ茂木栄二さんによる新作スイーツが勢ぞろい。昔ながらの味を大切にしつつ新風を吹き込んだスイーツは、繊細かつ独創的な表情を併せ持っているのも魅力です。同スイーツは、富士屋ホテルにおける披露宴のデザートやお土産として、プランに取り入れることができるので、ぜひチェックしてみて。
国道一号線沿いに建つ、ベーカリー&スイーツ「ピコット」。モダンな外観が箱根の深い緑と美しく調和しています
真野さんが普段から心掛けているものに、“祈願”があります。それは、絶大なる信頼を寄せる同ホテルの安藤昭総支配人からの教え。土地の神様に報告し、今こうして働けることを感謝するそうです。
パワースポットとして名高い「箱根神社」。霊山・箱根山に興った山岳信仰を起源とし、開運厄除や交通安全のほか商売繁盛などに高いご利益があるといわれています。高さ数十メートルの杉の巨木が天に伸びる参道は圧巻で、まさに“鎮守の杜”という言葉がぴったり。清涼感に包まれた木立の中を歩きながら、木や水の神様のパワーを感じて。「人と人との出会いなど、さまざまな連鎖の中で自分が生かされているのを感じる」という真野さん。あなたも一途な夢や感謝の思いを伝えてみては。
当サイト掲載の記事、写真、イラスト等の無断掲載を禁じます。
copyright © 1996-2009 SANKEILIVING SHIMBUN,inc.