
人々のよりどころ
とことん!横浜中華街、第3回のテーマは「関帝廟」。横浜中華街を訪れたことのある人なら、一度はその門を目にしたことがあるのでは? 毎年、旧暦6月24日には、関羽の誕生を祝う「関帝誕」も開催されます〈今年は7月26日(土)〉。まだ行ったことがないという人は、一見の価値ありですよ。
ガラス細工の龍が日の光をあびてキラキラと輝く外門。観光客や参拝者でいつもにぎわっています。夜は、ライトアップされて幻想的な雰囲気に
昨年の「関帝誕」パレードの様子。普段は建物内に鎮座している2mを超える人形も、行進に参加しています
3度の火災にみまわれ、今の姿に
横浜中華街を歩いていて遠くからでも目をひく荘厳な建物、それが「関帝廟」です。今でこそ立派な建物が建立されていますが、もともとは中国から渡ってきた人が持ち込んだ、小さな木像をまつった廟が始まり。その後大きな廟が建ち、この地に住む人々の心のよりどころとなりました。
「しかし、1923年の関東大震災、1945年の第二次世界大戦と、次々と火災にあい、建物は消失。さらに1989年には不審火の被害にもみまわれてしまいます。関東大震災の時も、戦時中も、横浜中華街の人々は、自分たちの住む家より先に関帝廟を復興させようとしたんですよ。不審火の後も横浜中華街だけでなく、全国から多くの寄付金を寄せていただきました」と語るのは、横浜中華街関帝廟・理事の謝成發(シャセイハツ)さん。
3代目までは横浜中華学院のグラウンドの奥にあったそう。ただし、これでは自由に出入りができないということで、4代目にあたる現在の廟は今の場所に移されました。
「装飾品はすべて中国製と台湾製。腕利きの職人さんもたくさん呼びました。壁がキラキラ輝いているのは、薄くのばした金ぱくが貼られているからです」。さらに、「横浜中華街の関帝廟は歴史が短い分、ずっしりとした重みはないけれど、ここならではのよさがある」と謝さん。地元の人の思いが込められているから、かもしれませんね。
爆竹、獅子舞、おみこしありの「関帝誕」へ!
「今の廟の姿を後世まで伝えていく使命がある」とパワフルに語ってくれた、謝成發さん
「関帝廟」にまつられているのが、三国志に出てくる武将・関羽であることは広く知られています。では、なぜ武将として名高い関羽が“商売の神様”としてまつられているのでしょう?
謝さんいわく、「関羽は戦術にたけていただけでなく、義理人情にも厚い人物。信頼関係が大切とされる商売とも通じるものがあったのでしょう。そろばんを発明したから、という説もありますけど」とのこと。どこか人間味が感じられる神様ですよね。また、こんな話も─。
「日本の神社でもなんでも、お願いごとをしたら結果を報告に行かないとダメですよ。自分の住所と氏名、生年月日を神様に伝えて、きちんと自己紹介するのも大事なのです」
そんな関羽の誕生を祝う「関帝誕」が7月26日(土)に行われます。当日は媽祖廟からもみこしが出て、関羽と媽祖のご神体を乗せたみこしがそろって街を練り歩きます。また、路地のあちこちで邪気を払う爆竹がたかれ、おめでたい場に欠かせない獅子舞・龍舞も登場。大迫力の舞は必見です。
7月26日(土)開催「関帝誕」
開催場所 横浜関帝廟、横浜中華学院グラウンド
開催時間 非公開神事=午前11時〜正午(入場できません)、一般参拝=午後1時〜7時、みこし巡業=午後5時〜8時(予定)※雨天中止
TEL:045(226)2636
日本とはちょっと違った、おまい りの仕方や道具に注目してみました。

金紙
お供えものや、願いごとがかなえられたときのお礼として貨幣の代わりに用いられるのが「金紙」。参拝後、外にある専用の炉で燃やします。折り紙のようにいろいろな形に折って持参する人もいるとか。

おみくじ
願いごとを告げた後、おみくじ棒の入った筒を振って1本だけ取り出します。続いて、三日月形の神筈(しんばえ)を床に落とし、表と裏が出たら係の人からおみくじがもらえるという仕組み。
イチオシ中華街グルメ!
謝さんのオススメのとっておきのお店を紹介します。
謝甜記
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