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01 読者が体験!訪れたのは…
福王山 正覚寺
02 清澄寺/山楽荘/大善寺
東林院/櫻池院
03 「宿坊」巡りの達人にインタビュー/吉田さらささん
福王山 正覚寺
一足早く色づき始めた紅葉と、本尊の地蔵 菩薩像がお出迎え
大田恵子さん
入山の知らせとして鐘をたたく、シティ読者の大田恵子さん

読者が体験! 訪れたのは…

学一、入山
着いた先は、山奥に静かにたたずむ禅寺

福王山 正覚寺(埼玉県)

 池袋駅から電車とバスを乗り継ぐこと3時間。連なる山の木々が白い息を吐く神秘的なさまを車窓から眺めながらたどり着いた「正覚寺(しょうがくじ)」。山間部に静かにたたずむこの寺は、520年の歴史を持つ曹洞宗の禅寺。座禅や食事、作務(さむ)などの作法を27代目住職の石井早苗(そうみょう)さん自ら丁寧に教えてくれます。

門からすでに作法の始まり

 「いろいろ旅をするのは好きですが、宿坊へ泊まるのは初めて」と語るシティ読者の大田恵子さん(サービス・29歳)。寺の玄関前に立つと大きな鐘の横に「宿泊参禅のため、御指導どうぞよろしゅう」と大きな声を出して鐘を3回たたくように、との注意書きが。「入り口から寺の生活が始まっています」と出迎えてくれた住職と夫人による案内のもと、何十畳もの畳が敷かれた“本尊の間”へ。さっそく座禅を行うことになりました。

福王山 正覚寺

二、座禅
自然にとけ込む心地よさ
励ましに気も引き締まる

 座蒲(ざふ)といわれる座布団に、少し楽な半跏趺座(はんかふざ)という脚の組み方で座り、40分間の座禅。「心の動きにとらわれず、無念無想になること」との教え通りに座っていると、川のせせらぎや美しい野鳥の歌声、優しくほおをくすぐる風など、自然の中に身を置く心地よさを実感。途中、警策(きょうさく)という板棒で右肩をたたかれるのには、励ましの意味もあるそう。「少し緊張しましたが、意外と長くは感じなかった。でも完全に無心になるのは、難しいですね(笑)」と大田さん。

五観の偈(げ)
住職の夫人が振る舞う料理

三、薬石
食材や作った人々に感謝
一切れの漬物で器を掃除

 薬石(やくせき)と呼ばれる夕食は、無言で残さずいただくのが基本。「食材や作った人々に感謝して」と住職。薄味の煮物や汁物も、じっくり味わうと素材そのもののおいしさがよく分かります。最後は器に少しずつ湯を入れ、一切れ残しておいた漬物で器を掃除。「彩りも品数も想像以上で、おいしかった! ほかの宿坊の料理も食べてみたくなりました」(大田さん)。

→上)食事への感謝を込めて唱える「五観の偈(げ)」

→下)住職の夫人が振る舞う料理は、車麩(くるまふ)の揚げ物や煮物、けんちん汁など見た目も豪華

大田さん以外にも女性の宿泊者が 実はこの日、大田さん以外にも女性の宿泊者が。一人は「病気療養明けで職場復帰前に一区切りつけたくて」、もう一人は「宿坊に一度泊まってみたくって」と目的はそれぞれ。初めて会った者同士で過ごす時間が長いので、自然にうち解け合えるのも宿坊の魅力といえそう。
勤行

四、勤行
慈しみの心を育てれば
本当の幸せが見えてくる

 午前6時、朝食前の勤行(ごんぎょう)では、大きな声で般若心経を読み上げます。声が小さかったり間違えるとやり直し。
 その後、参加者の祈願や座禅を一通り終えると法話の時間に。「仏教で“意義を正す”とは、すべての動作を正して自分を見つめていくこと。わがままや反省材料に気付くと他人のことを考える慈しみの心も育ちます。それは自分の幸せにも通じるのですよ」と住職。“処方せん”として教えてもらった10の戒律は「ウソはいけません」「人の過ちを言いふらさない」など、どれもシンプルな教えながら、振り返ってみると守れていない自分に気付かされます。

作務

五、作務
掃除は心のちりをはらうこと

 朝がゆを食べ終わった後は、分担して作務(さむ=掃除)の時間。風呂掃除には昨日の残り湯を、トイレや床掃除には池のわき水を利用するなど、水も大切に使います。「掃除は心のちりをはらうこと」との住職の言葉に、大田さんも熱心に玄関や畳のふき掃除に取り組んでいました。

→)希望者は、写経を体験することも(奉納・和紙代として1000円)。紙の下に敷いた般若心経の手本をなぞり、最後に願い事をしたためます。1時間ほどかけて完成させた大田さん。「キレイに写そうとすると時間がかかりますね」 写経を体験
体験を終えて…

体験を終えて…

究極の休息ができました

 体験を終えた大田さんは「買い物をする場所も温泉もないのに、心身ともにリフレッシュ。“究極の休息”ができて、あしたからの仕事も頑張れそう」と満足げ。
 「ここには、さまざまな思いをもった方が泊まりに来られます。寺での生活を通して自分なりの答えが見つかればいい。私たちは、その手伝いをしているだけです」と住職夫妻。自分を見つめる時間の大切さを、宿坊はそっと教えてくれます。

DATA
■住所/埼玉県飯能市上名栗2326
■TEL/042(979)0235
http://www1.ocn.ne.jp/~shougaku
■料金:1泊2食、1人6500円※3日前までに要予約。先に予約したグループを優先して「男性の日」「女性の日」が決定(男女グループや夫婦での参加を除く)。洗面具、タオル、パジャマなどは持参を
読者が体験! 訪れたのは…清澄寺/山楽荘/大善寺/東林院/櫻池院達人にインタビュー
今週の特集トップ [情報掲載日:2007.9/5]