極限まで鍛え抜かれた肉体は、“日本人離れした”という形容がぴったり。しかし、男は笑いながら言う。「これでもチームの中では小柄な方なんです。なんたって、みんな2m超えてますからね」
「水中の格闘技」といわれる水球で、世界を相手に戦う“サムライ”、それが青柳勧だ。本場ヨーロッパに単身乗り込み、日本人初のプロ契約。昨年、世界最高峰のリーグであるイタリア・セリエA1に到達した。それがいかにすごいことか。
「来た当初は日本人が水球できるの?という感じでしたが、ようやく“日本人だから”ではなく、青柳勧という1人のプロ選手として見られるようになりました。ここからまた、世界のトップとして活躍できるようレベルアップしたい。あと2、3年で確立できると思っています」
水球“後進国”日本からの挑戦には多くの困難が付きまとったであろう。だが、いまや4カ国語を操る青柳には、道を切りひらいてきた者としての自負、プロとしての誇りがある。「こっちではマンネリがない。常に毎日、自分を変えられる刺激がある。そこが楽しいんです」
日本の第一人者である青柳は、図らずも水球というスポーツを世に広めていく役割も担っている。「水球はいろいろなスポーツの要素を含んでいるんです。格闘技あり、ボールゲームの面白さあり。なかなかきっかけがないのでしょうが、ぜひ見にきてほしいですね。最初は裸、筋肉見たさでも構いませんから(笑)」
まじめでタフで一本気。でもそればかりではない。このちゃめっ気も青柳の大きな魅力のひとつである。
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