ヨーロッパで絶大な人気を誇る自転車ロードレース。その最高峰のUCI(国際自転車競技連合)ツアーで活躍する唯一の日本人が別府史之(23歳)である。しかも、“世界最強チーム”と名高いディスカバリーチャンネル・プロサイクリングチーム(ツール・ド・フランスで7回優勝に導いたランス・アームストロングがいたことでも有名)と2004年から契約。現在、生活の拠点をマルセイユに置いている。
一日の大半を練習に費やす毎日で、自分の時間がつくれないつらさがありつつも、家族同然の人が多くいるので精神的に住みよいと言う。「日本にいると忙しく自分が窮屈に感じてしまう。その分海外にいる方が集中できるし、のんびり時間が流れているのでゆったりできます」
帰国したときは、とりあえず自転車で散歩に出る。「住んでいるのが茅ヶ崎なので、湘南の夕日を見に行ったり。帰ってすぐにヨーロッパ感覚の視線で日本を見ないと、どんな違いがあるのか、素晴らしさがあるのか分からなくなってしまうから」
彼のレースを日本で見られるチャンスが、今年で15回目を迎えるジャパンカップ。林道の上り坂に、毎年5万人もの観客が鈴なりになる。
「標高差185mは、山岳ではないけれどハイスピードで上ることになるので、後半はサバイバルレースになり、エキサイティングなレースが展開されると思います」
世界のトップ選手たちが日本に集う貴重なレースが、もうすぐ始まる。 |