アニメーション映画「鉄コン筋クリート」の主人公・クロ役でアフレコに初挑戦した二宮和也さん。同名の原作マンガの大ファンという彼は、「マンガという平面で出合ったものに、命を吹き込む体験ができて、すごくうれしかったです」と話す。
「洋画の吹き替えのように、俳優さんのイメージや声が先にあるのではなく、映像として動くクロは初めて声を発するわけだから“初めまして、これがクロ(の声)です”という強さを目指しました。原作を読んだ人が“こんな声じゃないよ”と思ったとしても、“しょうがないじゃん、これがクロの声なんだから”と納得してもらえるくらいの強さが欲しかった」
2人の少年・クロとシロが、義理と人情とヤクザの街「宝町」で生きる姿を描いた同作品には、愛、友情、変化など、多様な要素が詰まっている。
「その時や人によっていろいろな見方ができる不思議さが、この作品の魅力。僕は原作を何度も読み過ぎて、ちょっとマニアックなくらい自分の読み取り方をしています(笑)。でも、それを反映させると、初めて見る人に“なんだコレ”という印象を与えかねないなと思ったので、アフレコは監督の指導にお任せしました」
この取材時、まだ完成作を見ていなかった二宮さん。「出演した映画は、試写室じゃなく映画館で見るのが僕にとっての報酬なんです。“作品は映画館で完成する”と思うから。年齢も性別も違う見知らぬ人たちが一つのことに共感して、例えば隣の人が泣いていると、それだけで泣けちゃったりする。それを含めて、一つの作品なんだと思う。この映画も、公開まで楽しみをとっておきたいです」
この冬は「硫黄島からの手紙」も公開。多彩な活躍ぶりだが、いたってマイペース。いい意味で、肩の力を抜いて仕事を楽しんでいるように思える。「そう見えるとしたら、何かあってもほかの4人(嵐)が責任とってくれるだろうって、他力本願だからかも(笑)。チャレンジした結果ダメだったとしても、4人がばん回してくれると思うから、一人で仕事するときも、思い切って自由にやれる。仕事を“分かって”しまうと、ここは笑えばいい、ここはキメればいいとか、パターンを生み出しちゃって、つまらない。そういうことをあえてやらないのが、仕事を楽しむ秘けつかな」 |