「フラほど身も心も心地よく解放されるものはありません」と、すっかりフラのトリコになった松雪泰子さん。このたび主演した映画「フラガール」ではフラの教師役で活躍する。
「フラ初体験だったので、初めは脚の動きだけでも大変でしたけど、こんなに楽しくてステキなダンスはないって思いました。フラは大地と自然からパワーをもらって踊るので、本当に心が開けていないといい表現ができないの。心がストレスで固く閉じてガチガチになっている状態で、形だけなんとかしようとしてもギクシャクしてしまう。まさに心と体が一体。だからフラを踊ると“いま私、心が閉じているな”って気付かされることも多くて。こんなに心地よくなれたの、初めてです」
もともと体を動かすのが好きな松雪さん、フラの格別な魅力を実感した様子。「腕や腰をなめらかに動かすうちに、ボディーラインも女性らしくなるような気がするし、なんといっても、基本的に愛の曲で愛の表現をしているから、心がゆったりと愛に満たされますね」
フラはもちろん、自身が演じる平山まどか役にも思い入れたっぷり。
「まどか先生は強がっているけど、すごく涙もろくて不器用なところが魅力。彼女も、炭鉱のまちの人々とかかわる中で、凍り付いていた心が溶けていったんでしょうね。生きる道を模索している者同士、まどか先生も生徒に救われたんだと思います」
40年前の実話をもとに、炭鉱のまち・常磐に単身やってきて、ど素人の娘たちに初めてフラを教えたという女性を描いた作品は、涙と笑いでつづられている。映画には、古いものから新しいものへ変化するさまざまなかっとうも根底に流れている。そのひたむきな姿は、涙なしには見られない。
「新しいものへ変化していくときって、みんな怖いものでしょ。相当パワーが必要だし、かっとうもある。それはどの時代にもあることで、やっぱり変化したがらない人たちの方が多いと思うし、守りに入る気持ちも分かります。でも私自身は、常に変化したい、トライしたい、希望を持ちたいと思っているので、新しい時代に向かって必死に生きる彼女たちの姿には、心打たれました。“変化する”というのは、古いものが壊れることではなくて、それを基盤にプラスアルファになること。そういう意味で、何か変化を求めたいという気持ちや、希望、勇気をもらえる映画ですよね」 |