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2006.9/8更新

「X-MEN」シリーズ最終作のキーパーソン

ファムケ・ヤンセン

 ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリーをスターに育てた「X-MEN」シリーズも、第3作「X-MEN:ファイナル ディシジョン」でいよいよ完結する。突然変異によって特殊な能力を持ってしまった“ミュータント”と人間社会とのあつれきを描いたこの作品が高い支持を得ている秘密は“高いエンターテインメント性と普遍的なテーマ”にあると、ファムケ・ヤンセンは語る。

 「X-MENは、“人とは違う”という理由から疎外されてきた者たちの物語。ミュータントがその象徴として描かれているけれど、実は誰にでも経験があることだと思うの。子供のころニキビが多かったり、人より背が高かったせいでいじめられたり、仲間はずれにされたことって、あるでしょ? みんなミュータントの境遇に自分の体験を重ね合わせて、共感したんだと思う」

 彼女が演じてきたジーン・グレイは、テレキネシス(念動力)とテレパシー能力を持つミュータント。そのパワーの強大さと無限の可能性は、すべてのキャラクターの中でも突出している。しかも今作では自分の力を制御できず、今までとは違う邪悪な面を現してしまうという、物語のキーパーソンだ。

 「仲間のために命を懸けた前作からの変ぼうぶりにショックを受けるかもね。こういうタイプの映画だと、なかなか演技力を発揮できる機会は少ないけれど、今回はヒューとドラマチックなシーンを演じることができて満足しているわ」

 今作のポイントは、ミュータントの能力を消し去り、人間に変えるという新薬“キュア”の誕生。人間は、平和共存の道を模索せず、“同化か淘汰(とうた)か?”という究極の選択をミュータントに突きつけたのだ。これまた、実社会で今なお絶えない人間同士の争いを連想させる。

 「人種や肌の色はもちろん、宗教や政治的思想、そして性的嗜好(しこう)まで、人間はそれぞれ違って当然なの。でも、歴史を振り返ってみると、ほとんどの戦争はこれらが原因で起こっている。自分と違うものを認めないで、力で排除するという考えは、本当に愚かなことよ」

ファムケ・ヤンセン
文/シティ編集部 相澤裕之
撮影/小林穂澄
プロフィール
ファムケ・ヤンセン

1965年11月5日、アムステルダム生まれ。ヨーロッパでモデルとして活躍後、84年にアメリカへ移住。95年「007/ゴールデンアイ」の殺し屋役で注目を集め、その後、ロバート・アルトマン監督「相続人」、ウディ・アレン監督「セレブリティ」、マイケル・ダグラス共演の「サウンド・オブ・サイレンス」、ロバート・デ・ニーロ共演の「ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ」などに出演。ジーン・グレイ役を演じた「X-メン」「X-MEN2」に続くシリーズ最終作「X-MEN:ファイナル ディシジョン」でも、ストーリーの重要なカギを握る。

X-MEN:ファイナル ディシジョン
(c)2006 TWENTIETH CENTURY FOX
「X-MEN:ファイナル ディシジョン」(ブレット・ラトナー監督)は、9月9日(土)から日比谷スカラ座ほか全国公開(配給/20世紀フォックス)