高度1万メートルを飛行中の最新ジェット機内から、一緒に乗ったはずのわが子が消えてしまう…。新作「フライトプラン」で、まさに悪夢のような出来事に見舞われる主人公カイルを演じたジョディ・フォスター。私生活でも7歳と4歳の息子の母親なだけに、このストーリーに思わずひかれてしまったらしい。
「後ろを振り向いた瞬間に子供の姿がなくて、その子供を救う手立てがないという恐怖って、どんな親も持っているでしょう。もちろん私にもある。だから、子供がいなくなって取り乱し、正気なのかどうかわからなくなるほどパニックに陥ってしまう姿に私は共感するの。同時に、観客は私が演じるカイルが、恐怖心によってつくり上げた想像の世界にさまよい込んでいるように見えてくると思う。その点も気に入ってるわ」 落ち着いた口調ながら、テキパキと答えるジョディ。劇中でも、彼女の知的な雰囲気が、よりスリリングな心理ドラマとして仕立てることに役立っている。
「カイルは、子供が失そうして情緒不安定な母親だけど、仕事は航空機エンジンの設計士。だから、とても論理的思考のはずでしょ? そんな彼女の知性もアピールしたかったから、あえて抑えめに演じてみたの」
全米では今年9月に公開された本作。話題作ラッシュのなか1位を2週もキープしたあたり、さすが2度のオスカーに輝き、人気実力ともにハリウッドが誇る女優だ。そんなジョディに、同業者たちからのリスペクトも多いようだが…。
「すごくうれしいし、お褒めの言葉だと受け取るわ。ただ、私と共演した人たちが“エキサイトした”って聞いても、正直、へぇーって感じ。きっと、みんなは私のキャリアの長さをすごいと思ってるんじゃない?」
確かに、40年あまりずっと保ち続けているキャリアはすごい。その秘けつとは?
「I don't know。本当に、I don't know」。さらりとほほえんだ表情に、大女優の貫録が見えた。 |