最近は、舞台でも活躍している筒井道隆さん。8月には「もとの黙阿弥 浅草七軒町界隈」の公演を控えている。「喜劇であり、悲劇のような作品で、台本を読んだだけでも楽しそう。最後は、どんでん返しではないけど、“えっ、そうなんだ”って考えさせられる結末。せっかくの楽しい物語が最後にしんみりならないよう、楽しく終わりたいですね。僕自身、喜劇の方が断然好きなので」
筒井さん演じる隆次は、明治時代の男爵家の跡取りだが、とある人の妙案(おせっかい?)から、書生と入れ替わってしまい、大騒動が巻き起こる。「仮の姿と本来の姿と入れ替わる、というのは自分の仕事と似ているなと思いました。今回はさらに劇中に芝居が入るのでどうなってしまうんだろう(笑)。わりと僕は、役を演じている最中は、私生活も役に影響されてしまうんです。それで無理がたたるんだけど、その方が楽しいんですよ。その世界に浸った方がイメージしやすいし」
今回の作品は“笑える災難”の物語。「舞台の公演中には“笑える災難”が結構ありますよ。小道具を持って出るのを忘れたり。そのときは真っ青になるんだけど、後から笑える。実はアドリブも好き。(アドリブが)来そうだって“予感”がするので、準備しておいて、的中したときなんかは妙にうれしいもんです」
あこがれはサンシャインボーイズという筒井さん。舞台に魅力を感じているのは、三谷幸喜さんの影響が大きいそうだ。「笑わせといて泣かせる、泣かせるところで笑わせる、その意表をつくバランスの見事なサンシャインボーイズが大好き。それに、舞台でもステキだけど、普段もとってもいい人たち。僕もそういう人になりたいんですよね」。まじめで温かく素朴な好青年。風ぼうから受ける筒井さんの印象は、終始裏切られることなく、最後は快く”愛車”の披露までしてくれた。
「僕にとって自転車は“足”。劇場へ行くにも自転車通勤だし、1日100kmくらい走ることも。いつか、自転車で日本一周の旅をしてみたいな」。高い背を少し丸めて自転車を押す姿は、「舞台を降りてもステキな人」そのものだった。
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