| 独特の雰囲気と確かな演技力で人気の渡部篤郎さん。大河ドラマへの出演などで、さらに役者としてのキャリアを積んだ彼が、このたび新感覚の時代劇に出演する。それは、「トリック」「池袋ウエストゲートパーク」などで知られる堤幸彦監督が、初めて手がける時代劇「巷説百物語
狐者異(こわい)」。京極夏彦の直木賞受賞シリーズを映像化した、WOWOWオリジナルドラマ「ドラマW」だ。スタイリッシュで斬新な映像が注目を集めた「ケイゾク」をはじめ、数々の堤監督作品に出演した経験を持つ渡部さん。今度はどんな世界を見せてくれるのだろう。 |
| 「京極さんの原作はきちんとしているよね。でも小説は一対一で、映像とは違うから。中途半端にやるより、やるならガツンとやってしまえ、と(笑)」。どうやら従来の型を大胆に破ったエンターテインメントに仕上がっているよう。時代劇の基本を身に付けた渡部さんだからこその、あえて崩した面白さも期待できそう。「でも、核となる部分がすごく寂しくなっている。すごく弱いキャラなのよ、僕ら」。渡部さん扮(ふん)する「小股(こまた)潜りの又市」は、人をだまして小銭を稼ぐいわゆるペテン師。同じように裏街道を生きる仲間と、人々を恐怖に陥れる怪事件の“仕組み”を、ちょっぴりコミカルに解いていく過程には、人間の思惑や悲しみが見え隠れする。 |
| 撮影中、苦労したのはセリフまわしだったと渡部さん。戦国ものとは、まったく違うのだそう。 |
| 「江戸の方言っていうのはすごくきれいな言葉だと思う。それをきちんと伝えるってことに苦労した。ちゃんと覚えなきゃいけない部分と、フィーリングで自然に話している感じと、あとリズムもあって。でもそんなの監督は全然分かってないと思う(笑)。僕も言いもしないし、そんなこと」。陰の苦労を見せないプロ根性が、渡部さんらしい。 |
| “まだ日本に妖怪がすんでいた最後の時代…”と始まるこのドラマ。ちなみに渡部さんにとって、怖いものとは? 「自信がなくなるとか、自分を支えているものがなくなるとか。単純に、そういうものが怖い」。本当の恐怖は、自分の中にある…。その答えには、外界のまやかしに惑わされず、常に本質を見つめる渡部さんの生き方を感じた。 |
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| プロフィール |
| 渡部篤郎 |
| 1968年5月5日生まれ。東京都出身。91年俳優デビュー。95年に伊丹十三監督の映画「静かな生活」で第19回日本アカデミー賞新人賞と最優秀主演男優賞をダブル受賞。現代劇から時代劇まで幅広い役柄を演じる実力派。堤幸彦監督作品では「ケイゾク」などに出演し話題になった。このたび、その堤監督が初挑戦する時代劇「巷説百物語
狐者異(こわい)」に出演。3月27日(日)午後8時からWOWOWで放送※視聴にはWOWOWへの加入(有料)が必要です |
■WOWOW
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文/ライター 安財公子
撮影/星玄
衣装協力/INTERNATIONAL GALLERY BEAMS〈渋谷区神宮前3ノ25ノ15、ダヴィンチビル地下1階 TEL:03(3470)3948〉 |
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