政治ニュース
2007.6/27更新
アウトかセーフか? 候補者もドキドキ
「公職選挙法(公選法)」のボーダーライン

今回のテーマ

 夏休みにどこへ出かけるかが、今のところの一番の関心事という人も、いっぷう変わった角度で選挙を見てみてはどうでしょう。

 間近に控えた今年の夏の参院選。さくらパパ、丸川珠代アナ、田中康夫前長野県知事と、どうしてそんなにいつも有名人候補者に騒ぐの、とシニカルに見ている人。いつもとちょっと違った視点で選挙を見てみると意外に面白いかも。

 参院選など選挙のやり方を細かく定めているのは「公職選挙法(公選法)」。違反すれば逮捕ですから、お金を渡したり、選挙事務所で食事をおごったりする古典的な違反は大きく減りました。

 しかし、知らず知らずのうちに、違反しているかもしれないのが、意外にも「戸別訪問」なんだそう。もちろん住宅街で玄関ベルをならして投票を頼むのは論外ですが、商店の店先に入って握手したら「アウト」。あくまで店先、軒先からあいさつしなければ、禁じられている戸別訪問にあたります。でも、駆け寄って握手している人を見かけたことがあるような気がしませんか。

 候補を先頭に、名前や政党名を染め抜いたのぼりをもって大勢で練り歩く姿が、桃太郎が鬼退治に向かう姿に似ていることから「桃太郎」と呼ばれる選挙運動も「アウト」の可能性が濃厚。「有権者の冷静な判断を失わせる」恐れのある「気勢を張る行為」に該当するためです。

 このほか、選挙事務所で支持者にケーキを出すのはダメですが、おせんべいやミカンをすすめるのは「お茶うけ」の範囲でセーフ。和菓子よりも安いケーキだってあるのに…。お茶も「缶で出すのはグレーなので気をつけている」という関係者も。

 慣れない候補者の陣営では何が許されて何がダメなのか、戸惑うことも多く、選挙管理委員会に問い合わせることもしばしばなんだとか。ある近畿地方の知事さんは「選挙のたびに知らない間に違反してしまうんじゃないかと怖くて仕方がない」とこぼしていました。これは連座制が強化されたため。候補者と一定の関係にある人が違反した場合、候補者は関与がなくても処分を受けるため、最近は選挙の当落のほかにも心配のタネは尽きないようです。

産経新聞編集局記者 佐々木美恵さん
ささき・みえ 産経新聞政治部で首相官邸や自民、民主、公明党などを取材。現在は総務省担当
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