婦人科医師の中村理英子さんに話を聞きました。まず、月経周期の基礎知識から。「月経周期とは、月経が始まった日から次の月経が始まるまでの日数のこと。28日が基準ですが、25〜35日であれば正常の範囲内です」。月によって数日ずれる程度なら、心配する必要はないそう。
「周期が24日以内を頻発(ひんぱつ)月経、36日以上を稀発(きはつ)月経といいます。稀発月経は、ある程度定期的に月経があり、排卵が起こっていればとくに問題はありません」。ただ頻発月経の場合、排卵がある場合でも、貧血になりやすかったり、不妊症につながるケースもあるというので注意が必要です。
また、周期が不定期でいつ始まるか分からないという人も要注意。「頻発・稀発月経を含め、周期が不順な人は排卵のない場合が結構多いんです。“月経があれば排卵している”と考える人が多いでしょうが、排卵がなくても、子宮内膜がはがれおちれば月経と同様の出血があります。でもこれは、“見せかけの月経”なんです」
月経不順を放っておくと無月経という深刻な状態になることも。「妊娠以外で90日以上月経が止まっていることを続発性無月経といい、放置すればするほど子宮や卵巣の機能が衰えて治療に時間がかかります。月経が2カ月遅れたら早めに婦人科を受診して」
ところで、月経不順や無月経の原因は? 「多いのは、ダイエットやストレスによるホルモンバランスの崩れ。2kg減量しただけで月経が止まった人もいます。悩みや不規則な生活によって月経リズムが乱れる人も増えていますね。子宮や卵巣、甲状腺などの病気が原因になることもあります」
中村さんが月経不順の人に強く勧めるのが基礎体温をつけること。「基礎体温は排卵の有無やホルモン状態を知る目安。治療に役立つだけでなく、毎日測り続けると、不思議なことに体のリズムが整って月経不順が治ることも」
ただし、基礎体温が低温期と高温期に分かれていても、実は排卵がないというケースもあるそう。月経周期に不安を感じたら、やはり婦人科医に相談することが大切です。「病院では、基礎体温のほかホルモン検査、超音波検査などで総合的に診断し、必要に応じて排卵誘発剤やピル、漢方薬などを用いて治療します。ただし、ダイエットやストレスなどから起こる月経不順は、その原因を取り除くことが先決。ホルモン治療などを行わなくても、健康的な食事、規則正しい生活を続けるだけで正常な月経に戻ることもあります」 |