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靴選びのポイント
2005.6/22 更新
Q 長時間パンプスを履き続けると足が痛み、歩くのが苦痛です。さまざまな靴を試したのですが、改善されません。正しい靴の選び方を教えて(Y・Aさん/30歳)

A 「足に合わない靴は凶器になる」と話すのは医師の町田英一さん。「ハイヒールは、外反母趾(し)、巻きツメ、ハンマートーの原因。姿勢が悪くなり、腰やひざにも負担がかかります。きゅう屈な靴は、歩くたびに足を強く締め付けて大きなストレスになり、疲労、頭痛、高血圧、イライラ、生理不順などさまざまな不調をもたらすこともあります」

 町田さんは、このようなトラブルを予防するために、靴を目的別に選ぶことの重要性を呼びかけます。「靴には、快適に歩くためのコンフォータブルシューズ、パンプスやミュールなどおしゃれを目的にしたドレッシーシューズ、運動靴や安全靴などのワーキングシューズの3種類があります。日常的に履く靴には、コンフォータブルシューズを選ぶことが基本。ドレッシーシューズは、歩くための靴ではありません。ハイヒールで正しい歩行は不可能なのです。まず、靴は“足を保護して正しく歩くための道具である”ことを認識してください」

 では、足に合ったコンフォータブルシューズの選び方は?「履いてみて、かかとがしっかりホールドされることが第一条件。歩行中にかかとと靴をフィットさせるには、足の甲をぴったり押さえる必要があり、そのためには甲を調整できるひも靴が最適です。ひもを締めて靴と甲を固定すると靴底が前足部で適度にしなり、靴のかかと部分も足のかかとにフィットします」。ひものないスリッポンタイプの靴では、靴の中で足が前に動いてしまい、足先に負担がかかってしまうそう。

 さらに、「つま先には、すべての指が靴に当たらない余裕があること、土踏まずが自然な形でフィットすることも重要なポイントです」と町田さん。「ただし、足の形は千差万別。市販の既製靴が合う人は約70%といわれています。既製靴がどうしても合わない人や足に痛みや変形がある人には、整形靴(個人に合わせて医療目的で整形した靴)という選択があります。整形靴に用いる厚い中敷きは、足に合わせて微調整が可能なので、ぴったりの靴が実現します」

A ところで、靴が健康に与える影響は理解できても、ひも靴だけで過ごせないのも事実。そこで、町田さんが提唱しているのが靴の“履き分け”です。「歩くときは足に合ったコンフォータブルシューズで。オフィスやパーティー会場に着いてからパンプスなどに履き替え、おしゃれを楽しむことをおすすめします」。足の健康のために、快適な靴を選び、正しく歩くことを心がけたいですね。

【回答】町田英一さん
日本大学医学部大学院卒業(整形外科学専攻)、医学博士。スウェーデン・ウメオ大学、ロンドン大学留学を経て、日本大学医学部整形外科兼任講師、麻布整形外科クリニック勤務。日本足の外科学会幹事、日本靴医学会評議委員。著書に「足の痛みと変形を治す本」(マキノ出版)がある
町田さんのホームページ 「足と靴の医学」http://dr-machida.com/