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「何のために」を考える
2007.2/7 更新

 かつての私は、「人よりいい仕事がしたい」「お金を稼ぎたい」と燃えていた。でも12年前、阪神大震災で仕事と売り上げのほぼすべてを失ったとき意識が変わった。命を失った人、家族を失った人をたくさん見た。初めて「自分だって、いつ、どこで命を落とすか分からない」という恐怖と向き合う日々が始まった。

 「何のために生きたいんだろう?」と、考える日々が続いた。それから4年後、コーチングという考え方に出合い、研修という仕事と巡り合った。だからこそ、声を大にして言い続けている。「やりたいことなんてすぐに見つからないよ。でも、“何がやりたいか”を自問自答していろんなことにチャレンジしていると、3年後くらいに見つかるでー」と。

 大切なのは「何のために」かを考えること。ちなみに私は、「何のために22歳から吉本興業で頑張れたんだろう?」「何のためにイベント会社を続けているんだろう?」と、考え続けたときに、「人の笑顔が好き」という自分にたどりついた。そして、「人を笑顔にする仕事をし続けたい」と思った。そして、「楽しい研修」というキーワードにたどりついた。

 今でもつらいとき、悲しいときには、「何のためにやっているんだろう?」と、自分に確認するようにしている。私だって部下やパートナーとぶつかることだってある。そのたびに「何のために会社つくったんだったっけ?」「何のために彼と結婚したんだったっけ?」と考える。 「1人でもたくさんの人と夢を見たかったから」「一緒に夢を語れる相手が欲しかったから」と自分の思いが明確になると、また頑張れる。

大谷 由里子
大谷 由里子
(おおたに・ゆりこ)
吉本興業で、故横山やすしのマネジャーを務め、宮川大助・花子などのタレントの売り出しにも成功。結婚退社の後、ベンチャー企業を立ち上げ社長に。現在は、「感じて、興味をもって、動く人づくり」をテーマに(有)志縁塾の代表を務める