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大切なものを見失わない
2006.5/10 更新

 大切なことは、大切なものを見失わないこと!と思っている。分かっていても、人ってつい忘れてしまう。家族の大切さ、友人の大切さ、仲間の大切さなど、本当はとても大切なものなのに、日々に流されていると大切さを忘れてしまう。

 それどころか、失ってから初めて何が大切だったのかを気づかされることもある。最近友人が、母親をがんで亡くした。「ほんとに、近くにいてくれて当たり前だと思っていたことが、当たり前じゃなかったんですよね」と、彼はしみじみと私に語った。「母親を亡くしてから“あれもしてあげていればよかった”“これもしてあげておけばよかった”と思うことばかりなんです。でも全部、後の祭りなんです」

 仕事ばかりしているうちに、彼がほかの女性と恋愛してしまった。そのうちに親孝行すればいいと思っていたら、母親が倒れてしまった…。そして、その時になって初めて、大切なものだったことに気づく。けれど遅すぎた。などという経験を持つ人はいるはず。私も2年前に父親が事故に遭って寝たきりになるまで、そんな日が来るなんて夢にも思っていなかったし、親を大切にすることなんて、日々の生活に流されて忘れていた。

 大切なものを見失わないためにも、日々何が大切なのかと向き合っておくことが必要。だから最近、できるだけ移動中に自分の大切なものベスト3を考えるようにしている。もちろんその3つは、日々変わる。だけど、考えることによって、「今失いたくないもの」だけは、はっきりしてくる。

大谷 由里子
大谷 由里子
(おおたに・ゆりこ)
吉本興業で、故横山やすしのマネジャーを務め、宮川大助・花子などのタレントの売り出しにも成功。結婚退社の後、ベンチャー企業を立ち上げ社長に。現在は、「感じて、興味をもって、動く人づくり」をテーマに(有)志縁塾の代表を務める