| 「今まで旅をしてきて、頭に思い浮かんだものを書いた」。著書「大地という名の食卓」で、石川直樹は実においしそうな食べ物を紹介している。アラスカのイクラ丼、アルゼンチンのアサードなど、自身による写真も雰囲気があり、現地に行って同じものを食べてみたいと思わせる。しかし、食事にたどり着くまでの話を読むにつれ、単なる「おいしそう」という印象は、消える。食べるときの状態が実感として伝わってきて、身につまされるほど…。 |
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| 「山登りをしたり、川を下ったり、荷物をできるだけ少なくして行くから、旅行をしているときは毎日生きるのが大変。食べられるときに食べなきゃいけないプレッシャーがあります」 |
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| 1カ月間カヌーで約900kmを単独漕(そう)破、世界7大陸の最高峰を登頂、北磁極から南極点までスキー、自転車、カヤック、徒歩など人力で踏破する「Pole to Pole2000」プロジェクトへの参加など…、彼の旅は激しい。 |
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| 「自分で見る、体で感じる、それをいろんな人と分かち合えたらうれしい。でも、行きたいから、見たいから行くんです。自分で考えたことしかやりたくない。単なるわがままヤローですね(笑)」 |
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| この本では、旅の途中でありついた食事が、彼が体験した喜びや疲れ、達成感、空腹感、さらにその土地の空気や雰囲気などとともに、驚くほどリアルに伝わってくる。想像するというより、自然と浮かび上がる“印象”。二度とない旅の記録として秀逸である。 |
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| 「いつか宇宙に行きたい」という石川。彼の経験により、私たちの想像はまた広がっていくはずである。 |