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イマ旬スポーツマン
旅の途中の思いが詰まる食事
味、情景が驚くほどリアルに浮かぶ
旅人 石川直樹
■プロフィル
1977年6月30日東京生まれ。高校2年の夏、インド・ネパールを一人旅したことをきっかけに、ミクロネシア、世界7大陸最高峰、北極・南極間(Pole to Pole 2000)など、世界中のさまざまな場所を旅する。現在、東京芸術大学大学院在学中。この夏は中東を旅行。著書に「この地球(ほし)を受け継ぐ者へ」(講談社)、10月10日(金)発売の「POLE TO POLE 極圏を繋ぐ風」(中央公論新社)がある
[2003年10月10日号]
石川直樹さん
 「今まで旅をしてきて、頭に思い浮かんだものを書いた」。著書「大地という名の食卓」で、石川直樹は実においしそうな食べ物を紹介している。アラスカのイクラ丼、アルゼンチンのアサードなど、自身による写真も雰囲気があり、現地に行って同じものを食べてみたいと思わせる。しかし、食事にたどり着くまでの話を読むにつれ、単なる「おいしそう」という印象は、消える。食べるときの状態が実感として伝わってきて、身につまされるほど…。
 「山登りをしたり、川を下ったり、荷物をできるだけ少なくして行くから、旅行をしているときは毎日生きるのが大変。食べられるときに食べなきゃいけないプレッシャーがあります」
 1カ月間カヌーで約900kmを単独漕(そう)破、世界7大陸の最高峰を登頂、北磁極から南極点までスキー、自転車、カヤック、徒歩など人力で踏破する「Pole to Pole2000」プロジェクトへの参加など…、彼の旅は激しい。
 「自分で見る、体で感じる、それをいろんな人と分かち合えたらうれしい。でも、行きたいから、見たいから行くんです。自分で考えたことしかやりたくない。単なるわがままヤローですね(笑)」
 この本では、旅の途中でありついた食事が、彼が体験した喜びや疲れ、達成感、空腹感、さらにその土地の空気や雰囲気などとともに、驚くほどリアルに伝わってくる。想像するというより、自然と浮かび上がる“印象”。二度とない旅の記録として秀逸である。
 「いつか宇宙に行きたい」という石川。彼の経験により、私たちの想像はまた広がっていくはずである。
石川直樹さんのホームページ
http://www.straightree.com/
石川直樹さんのホームページ
「大地という名の食卓」
(数研出版)1300円、税別
「大地という名の食卓」
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