| ある劇団のプロデューサーに質問した。「何を基準に新人の劇団員を採用するんですか?」「演技のうまい、へたなんてどうでもいいんだよ。その子がどんな人生をどう生きてきたかを聞くんだ」。意外な答えだった。「どういうことですか?」「壁にぶつかったときに、逃げてきたか、ちゃんと自分で乗り越えてきたかが大切なんだ」「どうして?」「逃げてきた人間は、いつまでも人のせいにし続ける。でも、ちゃんと自分で越えてきた人間は、壁にぶつかっても、人としての幅を持つことができる。これがいずれ演技にも出てくる。薄っぺらい生き方をしてきた人間に人を感動させられるわけがない」 |
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| 含蓄のある言葉だった。確かに、私の周囲にも「いつまで逃げてるん!」と突っ込みたくなるくらいに、いつまでたっても、人のせいにして生き続けている人もいる。 |
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| 逆に、「最後は僕の責任だから」と黙って部下にやらせて、それをじって見ているステキな人もいる。どちらが社会的に評価されているかは別として、やっぱり後者がカッコいいなあ…と思う。私だって、いっぱい逃げてきたことがある。人のせいにしたことも山ほどある。そして、逃げた方が楽だった。 |
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| でも、今は「逃げない」ことを意識している。逃げずに生きているステキな友人たちと、いつまでも友人でいたいから。彼らと一緒に歩いていたいから。偉そうなことを言っても、逃げたいことは山ほどある。そんなとき、大好きな友人たちの写真に向かって叫ぶことにしている。「私も逃げないぞー」。そして、そっとささやく。「だからいつまでもいい友人でいてね」 |
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