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公的年金受給額をシミュレーション 将来本当にアテにできる!? 65歳になったときどれくらい年金がもらえるの? 知っておきたい年金の基礎知識 気になる答えはコチラ! Interview 辛坊治郎さん


65歳になったときどれくらい年金がもらえるの?

→ シングルの場合
→ 結婚・仕事を続ける場合
→ 結婚・専業主婦になる場合
 
 昨年末から送付が始まった「ねんきん特別便」。これは、「宙に浮いた5000万件」の年金記録を、国民一人一人が持つ「基礎年金番号」と統合することが目的です。6月までに、記録もれの可能性が高い年金加入者と、年金受給者への送付は終了。6月23日から10月末にかけては、残りの全加入者に送付予定です。
 「“私は転職していないから大丈夫”と過信しないで。記録が真っ白!という可能性もないわけではありません」と杉井さん。自分の年金を守るため、記録はしっかり確認しましょう。また、特別便に記載されているのは、年金の加入期間のみ。さらに詳細に確かめたい場合は、社会保険事務所などで、標準報酬月額の確認をしてもらうことも可能です。
 ここでは、実際にどれだけ年金がもらえるのか、杉井さんにシミュレーションしてもらうとともに、マネープランのアドバイスもききました。ただ「この受給額は、MAXと考えて。今の20代〜30代の人がもらえるのは、その6割前後の可能性が高いでしょう」と、厳しい見解を示します。


シングルの場合
 働き続けるからには、転職する可能性も。その場合、前の会社を退職して次の会社に就職するとき、無職だった月が1カ月以上ある場合と、1カ月未満でも、無職期間が2カ月にまたがる場合は、第1号被保険者として国民年金に加入しなければ、保険料未納月としてカウントされるので、届け出を忘れずに。
  また、シングルで生きていくなら、しっかりとした資産づくりを念頭に。老後の住居のめどは、リタイア前にたてておきましょう。住宅を購入するなら、「頭金は総額の3割用意」「働いている間にローンを完済する」こと。現在、自宅を担保にしてお金を借り、死後にその物件で、借金を返済する商品(リバースモーゲージ)も一部登場しています。今後、商品のバリエーションが増えれば、老後の生活資金として有効に使えるかもしれません。


リタイア前に、自分の“城を築く”心構えを

転職 ステップアップのために転職! でも、1996年以前に転職した人は要注意。国民年金、厚生年金で番号が異なり、会社ごとでも番号が違っていた場合もあるので、複数の番号を持っていた可能性が


住宅購入 老後の面倒をみるのは自分自身。住宅購入までいかずとも、両親の家を相続する、兄弟や親戚と同居するなど、自分の“城を築く”心構えを。
65歳 月13万円〜14万円では、生活必需品の購入などでギリギリの生活です。少し余裕のある暮らしを望むなら、月にプラス8万円は必要。これを20年分で計算すると、65歳の段階で約2000万円の貯蓄は欲しいところ。ただ、長期間貯蓄するとなると、インフレが考えられるため、貯蓄が目減りする預貯金より、投資信託がベターです。ポイントは、目的額に達するまで、コツコツと定期的に積み立て、途中解約しないことなのだとか。



結婚・仕事を続ける場合
 夫婦の場合、一人にくらべて、自分以外にも、“夫が病気になる”“育児に手がかかる”など、ライフプラン上のリスクや苦労もありますが、一方で、年金が2人分もらえるといった、マネー面での安全性も2倍になるメリットがあります。
  そして、結婚の、次のステップとして考えられるのが出産。仕事を続けていくなら、育児休業を取得することになります。育児休業中は、届け出をすることにより、保険料が免除されますが、支払っているという扱いになり、年金受給額や納付期間の影響はありません。また、職場復帰後、時短勤務などで給料が減ったときは、それに応じて
保険料も減額。ただ、これも“休業前の保険料を支払っている”とみなされるので、受給額への影響はありません。

育児休業を取得しても、受給額に影響なし

出産 一人の子どもにかかるお金は約1000万円と考えて、堅実なマネー&ライフプランを。


死別 夫が死亡した場合、一定の要件を満たし、かつ、手続きをすれば、遺族年金が受け取れます。団体信用生命保険に加入していれば、住宅ローンの支払いも免除に。
65歳 共働きだと、市内のマンションなど、高額な物件でも手が届く範囲に。ただ、その分ローン返済や育児費など、現役世代に出て行くお金も多々あります。「受給額6割の覚悟を」となると、やはり1000万円の貯蓄は欲しいもの。民間の個人年金保険の加入を考えるなら、年金の支給時期をチェック。退職時の年齢を考え、必要な時期に受給できるものを選んで。



結婚・専業主婦になる場合
 結婚して退職し、夫の扶養に入る場合、第3号被保険者に。必要書類を夫の会社に提出しましょう。また、退職してから結婚するまでに期間がある場合は、転職のときと同様、第1号被保険者として国民年金に加入する必要があります。夫が転職することがあれば、そのたびに自分も年金の届け出をする必要があることも忘れずに。
  第3号被保険者になれば、“保険料を払わなくても、年金を受給できる”という、制度上の恩恵は受けられます。一方、離婚時、厚生年金記録を分割できるようになりましたが、その範囲は、基礎年金部分に上乗せされる部分(標準報酬)のみ。それも、婚姻期間内に限られるので、過度の期待は禁物かも。

夫の転職時には、年金の届け出を忘れずに

パート 夫の扶養範囲内でパートをするなら、収入は年103万円までにセーブを。103万円〜170万円の間は、税金や社会保 険料の負担で収入分が相殺されます。


離婚 離婚時の年金分割で、もらえる額はごくわずか。マネーの観点からは、離婚することのデメリットは大きいといえます。
※離婚した場合の試算は、離婚時=45歳、その後の年収200万円と設定。
65歳
郊外の住宅を購入し、子供の手が少し離れたら、パートに出る─、というのが一般的な青写真。老後の生活を夫婦二人で送る場合は、共働きのケースとの受給額に大差ないのですが、妻がいったん、第3号被保険者になり、離婚した場合は、マネー的にかなり厳しい状況に。パートで得た収入は安易に“自分のお小遣い”にするのではなく、目的資金と考えましょう。老後資金として、年50万円備えれば、20年間で1000万円たまります。
 



標準報酬月額
厚生年金の保険料を計算するための基準。収入を基に、1〜30等級に設定されています。年金受給額は、標準報酬月額の記録から算出されます。

基礎年金
基礎年金(国民年金)とは、年金制度の土台となる1階部分。厚生年金は、この上に、2階部分に当たる年金の上乗せがあります。

基礎年金番号制度
1997年に導入された、一人1番号制。導入以前は、国民年金・厚生年金・共済年金が、別々の番号で管理され、転職などで加入の年金が変わると、一人で複数の番号を持つことになっていました。

第3号被保険者
公的年金加入者は3タイプ。自営業者、学生などは「第1号被保険者」、会社員や公務員など、厚生年金や共済年金に加入している人は「第2号被保険者」、第2号被保険者に扶養されている人が「第3号被保険者」に。

遺族給付
原則、65歳以降にもらえる「老齢給付」のほか、障害状態になったときの「障害給付」、死亡後に遺族に支給される「遺族給付」が。被保険者が死亡した場合、請求すると、子や妻などに、支給されます。

離婚時の厚生年金の分割制度
2007年4月以降に離婚した場合、婚姻期間中の厚生年金「記録」(標準報酬)を、当事者間の“話し合い”で分割できるように。さらに、08年4月以降に、第3号被保険者であった場合、請求すると、その期間中の標準報酬の2分の1が“自動的”に分割できるようになりました。