裁判員制度に備え 「ゲーム」



裁判員制度に備え 「ゲーム」一連の流れ疑似体験 「漫画」揺れる心描きヒット

(2009年 1月 8日 木曜日 産経新聞 東京朝刊 社会面)




 国民の中から選ばれた裁判員が刑事裁判の審理に加わり、判決内容を決める裁判員制度が今年5月21日にスタートする。昨年11月下旬には、裁判員候補者名簿に記載されたことを伝える通知が初めて発送され、制度を題材にしたゲームや漫画も登場。制度について問い合わせを受け付ける電話窓口への相談件数も急増するなど、関心は高まっている。(森本昌彦)
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 裁判員になったら、どんなことをするのか。制度の流れを疑似体験できるのが、タカラトミー(東京都葛飾区)が昨年11月に発売したニンテンドーDS用ソフト「もしも!?裁判員に選ばれたら…」だ。

 裁判所から1通の封筒が届くところからゲームは始まり、裁判員として法廷での審理に加わって評議で判決を決め、判決を言い渡す。ゲームをプレーしていくことで、制度の流れを理解することを目指している。

 同社の徳永誠さん(38)が模擬裁判に参加した経験を生かして開発された。「ゲームで能動的に体験することで、制度を理解してもらいたい」と話す。

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 双葉社の隔週刊誌「漫画アクション」では、裁判員制度を取り上げた漫画「サマヨイザクラ」を昨年2月から今年1月まで連載。裁判員に選ばれ、ある殺人事件の裁判を審理することになったネットカフェ難民の青年が主人公だ。人を裁くことに揺れる裁判員の心理を描いた。

 昨年10月には単行本化され、上巻を発売。すでに5万部のヒットとなっている。

 「『日本の国花であるサクラの下で迷走しながら進んでいく』という意味を込めた」と語る作者の郷田マモラさん(46)。「まずは楽しんで読んでほしい。裁判員制度の大変さを描いたので裁判員に選ばれたら心して臨んでほしい」。すでに映像化の問い合わせもあるという。

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 平成19年10月から問い合わせを受け付けている日本司法支援センター(法テラス)の昨年11月の受付件数は1067件。名簿記載通知が発送される以前の10月(132件)から10倍近くに伸びた。12月の受付件数は2482件とさらに伸びている。

 問い合わせの内容は、辞退できる理由▽選任手続き▽制度の概要−が多い。

 法テラスの情報提供課長、佐々木文さん(43)は「年齢制限があるかなど基本的な質問が多い。問い合わせ件数が増えたのは、スタートが近づいて現実感が出てきたからではないか」とみている。