達人主婦に聞く節約術
達人主婦に聞く節約術 家計の無駄、徹底見直し
(2008年 8月 6日 水曜日 産経新聞 東京朝刊 生活面)
ガソリンや食品など生活必需費の値上げが止まらない。収入が伸び悩む中、家計の負担を抑えるには、どんな工夫ができるのか。節約アドバイザーとして活躍する達人主婦に、物価高を乗り切る知恵とアイデアを聞いた。(中曽根聖子)
■冷房と扇風機併用、食材使いきる
≪ゴーヤ栽培≫
一連の物価上昇による家計負担額について、第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは、1世帯当たり年間約6万6200円と試算する。永浜さんは今年度中は値上げが続くとみており、「多くの家庭で外食の回数を減らし、マイカーの使用を控えるなど対策に乗り出している。暮らしを守るには、今後も地道にやりくりするしか手はないのでは」と指摘する。
そこで具体的な家計防衛策として、真っ先に頭に浮かぶのは光熱費と食費だ。
インターネットの生活情報サイト「オールアバウト」で「節約ガイド」として活躍する主婦、和田由貴さんは「テレビのコンセントなどをこまめに抜く方法では、劇的な効果は期待できない。家電製品は年々、省エネ性能が高まり、待機電力がゼロに近い機種もある。むしろ、家庭の消費電力の上位を占めるエアコンや冷蔵庫を効率的に使う方が有効」と指摘する。
特にエアコンの電気代は夏場の出費がかさむが、設定温度を1度上げるだけで10%の節電になるという。そこで和田さんが勧めるのは扇風機との併用だ。「風があると体感温度が下がるので28度設定でも快適。扇風機の電気代は1時間1円程度なので安心」と説明する。
ネットの人気節約ブログを運営し、『節約主婦9人の暮らしワザ』(春日出版)の共著者でもある矢野きくのさんが実践するのは、ゴーヤやキュウリなど食べられるツル性植物の栽培だ。ベランダなどに植えれば「緑のカーテン」として直射日光を遮ってくれる。
また、玄関に網戸カーテン、ベランダによしずを立てて、窓を開け放ち風通しを良くすれば、体感温度は大幅に下がる。矢野さんはこの方法で冷房使用を一夏に2、3回に抑えられているという。
≪冷凍庫を上手に使用≫
食費の節約で、2人の達人が口をそろえる最大のポイントは、「いかに安く購入するかではなく、食材を無駄なく使い切ること」。
買い物は10日に1回で、チラシで特売品のチェックは一切しないという矢野さんが実践するのは、賞味期限が迫るなどして値引きされた「見切り品」の活用だ。例えばホウレンソウなら、ゆでて下処理をして冷凍庫で保存。「野菜も缶詰も冷凍庫をうまく使って、捨てないことが節約の第一歩」という。
また、小売り各社が扱うプライベートブランド(自主企画品)も必需品。例えばイオングループの「トップバリュ」は食品から日用雑貨、文具、家電まで約5000品目がそろい、メーカー品に比べ1〜3割程度割安だという。
さらに、ビールや飲料などかさばる商品は、通販サイトでのまとめ買いが便利。送料無料の宅配サービスを上手に利用すれば、手間もガソリン代も節約できる。
≪通信費を定期チェック≫
こまめに見直すことで大きな節約効果が得られるのが携帯電話の料金だ。最初に契約したまま使い続ける人が少なくないが、各社の料金プランはめまぐるしく変わるので、定期的にチェックすることが大切だ。
「基本料金が安いプランを選んでも、結果的に通話料がかさむケースもある。よく話す相手や通話時間を確認し、使用状況に応じた最も安いプランに変更すれば、意外なほど支出を抑えられる」とアドバイスする。各社とも最適プランを無料で診断するサービスがある。NTTドコモなら、パソコンや携帯サイトから利用できる「ぴったり料金プラン診断」が便利だ。
和田さんは「何でもがまんするだけでは続かない。自分の家庭にとって何が大切なのか。これを機に持ち家から車まで家計の無駄を点検し、ライフスタイルを根本から見直す機会にしては」と話している。
