労働経済白書 仕事に低い満足感
労働経済白書 仕事に低い満足感 非正規雇用が要因と指摘
(2008年 7月 23日 水曜日 産経新聞 東京朝刊 経済面)
厚生労働省は22日、平成20年版の「労働経済の分析」(労働経済白書)を公表した。バブル経済崩壊後に企業が導入した成果主義的な賃金制度がうまく機能していないと指摘し、評価基準の明確化など制度運用の見直しを求めている。また、パートなどの非正規雇用の増加が労働者の仕事に対する満足度を低下させていると分析、正規雇用の拡大や賃金上昇が必要と指摘している。
白書は、企業が導入した業績・成果重視の賃金制度について、制度を望む社員の仕事への意欲を高める効果がある半面、処遇や賃金に満足できない労働者も多いと指摘し、「必ずしも成功していない」とした。その上で、制度の適用範囲を見直し、労働意欲向上につながる部門に限定すべきだとしている。さらに、評価基準を明確にするなど制度の運用改善が必要と強調した。
また、非正規雇用の増大によって労働者の満足感が長期的に低下していると指摘。正社員を増やして賃金を上昇させることが重要とし、とくに生産性が高い製造業の正規雇用拡大が課題と位置づけた。非正規労働者の多い小売り・サービス業は労働生産性が低下傾向にある。このため、24時間営業など長時間営業を見直して、人口減少社会にふさわしい業態への転換が必要と提言している。
1回目の昭和24年版以来初めて実施した「働きがい」など労働者の意識調査では、仕事に満足している人は正社員が33・0%。非正社員では主婦が子育てしながら余裕のある時間に働けるなどの理由から、40・4%が満足している。ただし、正社員になれずにやむを得ず非正社員として働いている人に限ると満足度は30・4%に低下する。このため白書は、年長フリーターなど望まずに非正社員として働く層の正規雇用化が課題と指摘している。
