“結婚している? していない?”日本で耳にするのは大抵このふたつの区分だけれど、北欧にはもうひとつ、サムボというものがある。サムボとはスウェーデン語で「一緒に住む」という意味。つまり「同せい」のことだが、こちらでは結婚と並んでごく一般的なカップル形式だ。
サムボがスウェーデンでどのくらい一般的かというと、例えば2006年に生まれた子供のうち、サムボの母親を持つのは48%。一方、結婚している母親は44%、残りの8%がシングルマザーという統計だから、サムボのママの方が結婚しているママより多いということだ(「Statistics Sweden, Description of the Population in Sweden 2006」による)。ちなみに50年前は、90%の赤ちゃんのママが結婚していたそうなので、社会の変化が見られる。
結婚前にサムボを経るパターンは圧倒的だし、子供が誕生してから結婚する場合も多い。でも、ずっとサムボで通すカップルだって珍しくない。私の周りでもサムボ歴十数年だとか、大きい子供がいるといったケースが少なくない。
ちなみに、親がサムボだからといって子供がいじめられるなんていう話は全くといっていいほど聞かない。というのも結婚とサムボは、相続権などをのぞくと社会的な待遇にあまり違いはないのだ。子供を生み育てる上でもそれは同様。例えば、この国では有給育児休暇がパパ・ママに合計480日間与えられ、さらに子が16歳になるまで児童手当が国から支払われるのだが、それは親のカップル形式に関係がない。
かといって結婚ばなれが進んでいるわけでもない。むしろ結婚する人の数自体は増えているくらいだ。要はそれぞれが、自分にあったスタイルを選択しているということだろう。