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イラストレーター杉浦さやかのイラスト付きエッセイ
こけしの里で Vol.103
こけしの里で
こけしの里で
 私も母も大好きな画家、丸木スマの大きな展覧会が開かれました。70歳を過ぎてから初めて絵筆を取ったスマおば あちゃんの絵は、ひたすら自由。ユーモラスな表情の、猫とも犬ともつかない動物たちに、思わず笑みがこぼれます 。最初は母と、「なんでこんな色を使えるんだろう」などと話しながら見ていたのが、次第にお互い、絵対自分に集 中していきました。遠近法や色彩、美術の決まりごとなど軽く飛び越え、そこには絵を描くことへの単純な、大きな よろこびにあふれていました。人生をがむしゃらに生きてきたスマさんが、はじめてまわりの自然や生に目を向け、 そのおもしろさや、いとおしさに夢中になっていく姿が、まざまざと浮かびます。魂を揺さぶられすぎて、見終わる ころにはぐったり。「ああ、私も絵を描くの、大好きだ」と、思いを新たにさせてくれました。
[情報掲載日:2008.7/23]
丸木スマ展