CHECK!女性疾患
教えてくれたのは・・・ 女性疾患って? 早期発見のためにできること
教えてくれたのは 
畑山博さん「足立病院」 院長
畑山博さん
産科、婦人科、不妊治療を専門とする。同院を拠点に、女性医療全般に積極的に取り組む
陰山典男さん「宇治病院」 副院長
蔭山典男さん
専門は乳腺外科。乳がんに詳しく、「ピンクリボン京都実行委員会」の委員長を務める
卵巣
卵巣腫瘍(しゅよう)
良性の場合が多い「卵巣のう腫」と、悪性の場合もある「充実性腫瘍」に分類される。卵巣にできる腫瘍のうち9割が卵巣のう腫で、卵巣の中に液体がたまるもの。初期症状がほとんどなく、大きくなるまでわからないことが多い。
症状 症状はほとんどなく、定期的な検診で発見することが必要
性器クラミジア感染症
性行為感染症のひとつで、細菌・クラミジアが性器に感染することで発生する病気。感染が子宮内まで進行した場合は腹痛、卵管に進行した場合は熱が出るなどの症状があります。放置しておくと不妊症を引き起こす可能性も。性交時のコンドーム使用が予防策になります。
症状 おりものが増える、おりものにニオイがある、など
子宮
子宮筋腫
子宮の筋肉の一部にできる、良性の腫瘍。最近は20歳代の女性でも見つかることがある病気のひとつ。月経時の出血が多くなりがちで、貧血の原因となることも。
症状 月経時の血液量が多い、強い生理痛など
子宮内膜症
子宮内膜に似た組織が、本来あるべき場所(子宮の内側)以外にできて増殖する病気。卵巣にできる「チョコレートのう腫」と、子宮の筋層内にできる「子宮腺筋症」があります。適切な治療を受けずにいると、不妊症を引き起こす恐れも。
症状 月経時の血液量が多い、強い生理痛など
子宮がん
「子宮頸(けい)がん」と「子宮体がん」に大きく二分されます。「子宮頸がん」はウイルスによる性感染症のひとつで、ワクチンの開発が進み今後は減少する傾向に。「子宮体がん」は女性ホルモンによって起こるもので、出産や授乳の経験がない人など女性ホルモンにさらされている期間が長い人のほか、肥満の人、喫煙者にかかる人が多いといわれています
症状 月経以外の性器出血がある
女性疾患って?
子宮、卵巣、乳房など女性特有の器官に発生する病気。以前は30〜40歳代でかかる例が多かったのですが、現在は20歳代でもかかる人が増えています。そこで、私たちが特に気をつけたい病気を紹介します。
乳房
乳がん
乳腺の細胞から発生するがんで、女性ホルモンに依存して増殖することが多いがん。日本では乳がんにかかる女性が年々増加。毎年4万人を超え、女性の壮年層(30〜64歳)におけるがん死亡原因のトップに。ただし早期発見して治療すれば、ほとんどの人が治り、乳房を温存することもできます。「自己チェック」の習慣と、定期的な「マンモグラフィ検診」は早期発見に大切です。
症状

乳房にしこりがある
乳房にひきつれや、くぼみがある(エクボ症状)
乳頭から分泌物がでる
乳頭がへこんだり、ただれがある
わきの下にグリグリがある

早期発見すれば大丈夫!
今回、子宮や卵巣の病気については「足立病院」院長・畑山博さんに、乳がんについては「宇治病院」副院長・蔭山典男さんに教えてもらいました。どの病気も、「早期発見すれば大丈夫」と両医師。畑山さんからは「月経の痛みや不順は、体からのサイン。いつものこと、と思わず早めに相談を」とアドバイスが。また「現在は子宮や卵巣の病気は婦人科、乳がんは外科での受診ですが、今後は女性医療に総合的に対応できる施設ができ、より相談しやすい体制が整います」とも。
早期発見のためにできること
女性疾患は、なるべく早い段階で発見したいもの。しかし自覚症状がないものも多いため、定期的に検診を受けることが早期発見のポイントです。ここでは、婦人科検診と乳がん検診を紹介します。
年に1度、婦人科検診を
シティ読者273人に行ったアンケートでは、約4割の人が「婦人科検診を受けたことがない」と回答。「わからないことが多くて…」と敬遠している人も多いのでは? 検診の内容や費用のこと、なかなか聞けないあれこれを畑山さんに教えてもらいました。
どこで受けられるの?
婦人科で受けることができます。まずは、婦人科のある病院に問い合わせてみて。
費用はどのくらいかかる?
 内容にもよりますが、子宮、卵巣、性感染症の検査で合わせて1万円前後が目安です。保険が適用されるかなども、予約するときに確認を。
どんなことをするの?
エコーによる腹部検査や血液検査のほか、膣(ちつ)や尻からの触診があります。「内診は嫌」「女医さんがいい」などの希望は伝えてOK。してほしくないこと、調べてほしいことがあるなら、はっきりと伝えることが大切です。 
どのくらいのペースで
行くといい?
年に1度、受診するタイミングとしては月経後がベスト。基礎体温のデータがあると、より診断が出しやすくなります。可能なら、受診前に基礎体温を2カ月ほどとって みてください。
月に1回の自己チェックを  
乳がんの早期発見には「マンモグラフィ(乳房専用のレントゲン撮影)検診」が最も有効とか。また「何か気になる」「他の部位と違う」というような自覚から、乳がんが見つかることも少なくないそう。そのために“自己チェック”の習慣を今から始めましょう。
鏡の前で乳房をチェック
お風呂に入る前に、鏡の前で「両手を上げる」「腰に手を当てる」「前かがみになる」の3ポーズをとり、以下のことをチェック!
□左右差がないか
※元々左右の大きさに差がある人も。自分の通常の状態と差がないかを確認
□乳頭を軽くつまんで分泌物がないか
□乳房にくぼみ(エクボのようなもの)がないか
□乳頭にへこみやただれがないか
しこりをチェック
あおむけになり、布団の下にある消しゴムを探すような感じで乳房をさすりながら、しこりがないかを確認します。ワキの下もチェックしましょう。
検診のタイミング
マンモグラフィ検診も、自己チェックも、月経が終わり乳房のはりがおさまったころ(3〜5日後)が適当です。閉経後の人は毎月、日を決めて行うのがいいようです。
マンモグラフィ検診は…
「乳がん検診」として、40歳以上の女性を対象にすべての市町村でマンモグラフィ検診が行われています。また、勤務先の職域検診を利用するなど、定期的に受診しましょう。検診の時期が合わない、自己チェックで気になることがある場合などは、検診を待たずに「乳腺外科」「乳腺外来」のある医療機関で診察を受けましょう。
ピンクリボンとは?
ピンクリボン乳がん早期発見の啓蒙(けいもう)活動を行う「ピンクリボン京都実行委員会」。左の「ピンクリボン」は乳がん啓発活動のシンボルです。同委員会は、2010年までに京都府のマンモグラフィ検診受診率を50%にすることを目標に掲げ、乳がんの正しい知識を持ってもらい乳がん検診受診率向上のための活動を続けています。
詳しくはホームページ
http://pinkribbon-kyoto.jp)で。
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[情報掲載日:2008.8/27]