大文字五山送り火っていつから始まったの?
誰が火をともすの?
私たちも火を付けられる?
送り火を見る際のマナーやしきたりなどはあるの?
燃やした後の灰を持っていればその年1年は風邪をひかないと聞きましたが?
点火時間は以下の通り8月16日に行われる京都の伝統行事「大文字五山送り火」。京都の夏をいろどる風物詩として有名だけど、実際どんなふうに行われているか知らないことも多いのでは?そこで編集部では、シティ読者に大文字五山送り火に関するアンケートを実施。みんなの素朴な疑問にお答えします!

 

Q1 大文字五山送り火っていつから始まったの?
もも 秘書・31歳
 長谷川綉二さん
長谷川綉二さん
 特に多かったのがこの質問。でも残念ながら、俗説はいくつかあるものの、確実なことは分かっていません。そもそも「大文字五山送り火」とは、精霊を送るという意味を持つお盆行事の一形態。始まったとされる時期は、平安時代や鎌倉時代、室町時代ともいわれていて、それぞれの山によっても異なります。一般に広く行われるようになったのは、仏教が庶民の間に深く浸透した室町時代以降だといわれ、以来600年もの間途絶えることなく受け継がれてきた伝統ある行事です。昭和58年6月1日には、京都市登録無形民俗文化財として登録されました。

 「ほかの文字もあったと聞いたけど、本当?」(ぺりどっと・リフレクソロジスト・28歳)という質問もありましたが、これは、本当なんです。以前は、貴船・鞍馬の玄関口にあたる市原野に「い」、鳴滝に「一」、北嵯峨に「蛇」、観音寺村に「長刀」などの文字が点火されていたそうですが、早くになくなってしまいました。

 「それぞれの文字にはどんな意味があるの?」(匿名希望・事務・22歳)という質問には、大文字保存会の副理事長・長谷川綉二(しゅうじ)さんが答えてくれました。「詳しいことは分かりませんが、私がおじいさんから伝え聞いているのは、大の字は人が両手を広げた形を表し、東の山に人が登り、妙法はお経を意味し、船に乗って、最後に鳥居をくぐって冥府に帰るということです」
Q2 誰が火をともすの?
まなみぃ 教職員・22歳
燃やすための割木の準備は冬の間も!
写真協力/香樹庵
燃やすための割木の準備は冬の間も!
 五山の各保存会会員が点火しています。実際その作業を行っている長谷川さんによると、「点火は、代々その地域に住む人が受け継いできた大切な作業。実際に火をともすのは8月16日だけですが、燃やすための割木を準備するのは1年がかり。冬に山に入り、松を切って丸太から割木を作って1年かけて乾燥させておく。そうしてできた割木を山に運んだり、火床に置く麦わらを用意したり、そうした作業の集大成が送り火ですから、火を付けるときは、それぞれが一斉にきれいに点火できるよう細心の注意を払いますし、きちんと火が付けられるかどうか、辺りはピリピリとした緊張感に包まれているんですよ」
Q3 私たちも火を付けられる?
かな 卸売事務・29歳
 関野遊子さん
関野遊子さん
 送り火当日は、全山一般の人の登山は禁止となっており、点火作業に市民の参加は受け入れられていません。ただ、2000年には京都市が公募した市民が参加したこともあり、それ以来、大文字保存会では割木を山に運ぶ、植樹をするといった点火以外の作業を一般の人にも手伝ってもらうことがあるそう。大文字山の森林整備、大文字五山送り火の継承支援などの活動をしている香樹庵のスタッフ・関野遊子さんは、「松の苗を植えたり、延焼を予防するため火床周辺の草刈りをしたりと、火をつけることはできなくても、そういった山の整備作業などに関わることで送り火に参加するという方法もありますよ」と話します。

 一般の人が火をともすことは無理でも、送り火で燃やす護摩木や割木を奉納することは可能です。大文字の場合、銀閣寺山門前で前日の15日正午から夕方まで、当日は早朝から午後3時くらいまで受け付けています。
Q4 送り火を見る際のマナーやしきたりなどはあるの?
ひろみぃ 小売事務・28歳
 長谷川さんは、「特にしきたりなどはありませんが、送り火は決してお祭でもイベントでもありません。約600年も昔から長く受け継がれてきた歴史ある行事なので、単に火がついてきれいやなぁというのではなく、大勢の人たちによって支えられている伝統行事だということを理解して見てもらえればと思いますね」と話してくれました。送り火は、お盆行事の一環であるということを忘れず、心静かにご先祖を送り出す気持ちで見られたらいいですね。最後に長谷川さんは「私は、最後の鳥居形に火が灯ると、死んだ人が帰っていかはるんやなぁと思います。それから、来年の送り火に向け再び作業が始まるなと心を新たにするんです」と教えてくれました。
Q5 燃やした後の灰を持っていれば
その年1年は風邪をひかないと聞きましたが?
あいあい 運輸事務・33歳
 この質問には、香樹庵のスタッフ・関野遊子さんに答えてもらいました。「かつては燃えきった木の消炭を粉末状にして、病封じとして服用する習慣があったそうです。でも、本当に飲んだらおなかが痛くなるよとも言われていますが(笑)。今では、消炭は半紙に包んで玄関や軒先につるしておくと、魔よけ、厄よけになるといわれていて、送り火の次の日は朝早くからたくさんの人が大文字山に訪れます。形がきれいに残った炭はもう争奪戦なんですよ」。ご利益を求めて、今年は大文字山へ登山してみる?
大文字五山送り火っていつから始まったの?誰が火をともすの?
私たちも火を付けられる?送り火を見る際のマナーやしきたりなどはあるの?
燃やした後の灰を持っていればその年1年は風邪をひかないと聞きましたが?
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[情報掲載日:2007.8/8]