2008.12/10
高平慎士/陸上
“たかが走ること”で
人の心を動かせることを実感
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この夏、数々の感動が生まれた北京オリンピック。中でも、日本陸上の短距離でメダルを獲得したことは快挙だった。男子400mリレーで、3走を走ったのが高平慎士。決勝では、同じ3走にあのウサイン・ボルト(ジャマイカ)がいる中、燃えつつも冷静に走る高平の姿は、人々の記憶に印象的に残っているのではないだろうか。
「うれしかったですよ。メダルは簡単に取れるものじゃないし。リレーは運動会などで多くの人が経験する日本の文化だから、より盛り上がったんだと思います。帰国後、お店に入って突然イクラのパックをもらったりもしました(笑)」
小学6年まで野球も陸上もやっていたが、中学の先生が誘ってくれて、陸上を選んだ。ほかの競技に比べて、「自分の責任が自分にはね返ってくるのが好きだった」とも。

「人間の限界を突き詰める競技はほかにない。力を出し切ったら死にますよ。自分の限界がどこにあるのか、自分の中に蓄積されているものから少しずつ探っていく」。記録も勝負も走ることからしか生まれないシンプルな競技。陸上選手としてやっていけるのは、身体能力の秀でたほんの一握りの“天才”なのである。
高平はこのオリンピックで、「たかが走ることで、人の心が動かせることを実感できた」という。「日本中の“感動した”という声に対して、また感動を与えられるか。あの選手の走りを見たいと思ってもらえるか。それをまたあらためてできることが夢であり、目標となります」

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