ティム・バートン監督とジョニー・デップが組んだ最新作「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」。1月19日(土)の日本公開に先駆け、ティム監督とジョニー、製作のリチャード・D・ザナックが来日。報道関係者600人の熱気に包まれ、都内で会見が行われた。
1847年に舞台にかけられて以来、150年も世界中を魅了し続けている物語であり、ブロードウェイの巨匠、スティーブン・ソンドハイム作詞・作曲によるトニー賞8部門受賞の傑作ミュージカル。その魅力を「まだ学生のときに観たが、美しい音楽、そして悲劇とラブストーリーとユーモアと寂しさが一つの作品に入っている、珍しい、とても魅力的な作品だと思った」と語るティム監督。彼の最大のチャレンジは、全編を通じて俳優自身に歌わせる、ということだった。
「俳優が歌うことにこだわったんだ。感情がきちんと表れることが大切であり、歌手ではそれができない」。期待に応えたジョニーについて「彼の声は驚きだった。彼にとって大きなチャレンジだった。ジョニーは自分なりの歌い方で表現し、感情が込められていて…。本当に驚きだった」と絶賛する。
製作のザナックは「歌いにくい音楽であるが、ジョニーが歌うとロックの響きがある」とコメント。
今回、ジョニーが演じるのは伝説の殺人理髪師。幸せを打ち砕かれ復讐の鬼と化した役であり、残酷で猟奇的、しかしその瞳には悲しみをたたえ、その奇行から目を離すことができない。
“今回、悪魔になった気持ちは?”と聞かれたジョニー。「ぼくはトッドを悪魔だとは思っていない。彼を被害者としてとらえていたんだ。全てを奪われたとき、彼は死んでしまった。そして復讐の鬼として生まれ変わったと考えて演じたんだ」
「シザーハンズ」を始め、「エド・ウッド」「チャーリーとチョコレート工場」など6作品をともに作ってきたティム監督とジョニー。監督はジョニーが毎回まったく違うキャラクターを演じてくれることを評価し、“それは役によって別人となる昔の俳優のようだ”。と表現した。「彼との仕事はビジネスではない、芸術の作品を作っている気持ちで取り組んでいる。私にとって特別なことなんです」
対してジョニーは、ティム監督と一緒に仕事ができるチャンスについて“ぼくにとって一番好きな体験”と語る。「彼はフィルムメーカーとしてはまれになってしまったアーティストだ。映画をビジネスとしてとらえ、芸術をサポートしなくなった現在にあって、彼のビジョンで映画ができている。それは、まれなクオリティーです」と語った。
会見ではティムが終始ジョークを言い、ジョニーが横で笑う。
「激しい題材だが、撮影現場は笑いのある雰囲気だったんだ」とジョニーが話すのもうなずけた。
名コンビが取り組んだ意欲作、ロードショーが待ち遠しい。 |