貧しさゆえに忍(しのび)となり、そして真の自由を求めて、おきてに縛られた忍の世界から抜け出した忍者カムイ。生きるために追っ手と戦い続ける“抜け忍”カムイの過酷な運命を描いた映画「カムイ外伝」の中で、大後寿々花さんはサヤカという少女を演じている。「私自身は普段、感情をストレートに伝えることをためらってしまうこともあるけれど、サヤカは自分の心にとても素直で、カムイへの思いもまっすぐに表現できる。崔洋一監督から“全部を演じようとせず、半分は自然体のままでいい”というアドバイスをいただき、気負わずにサヤカという役に入っていくことができました」
「カムイ外伝」DVD〈通常版3990円、プレミアム・エディション(特典ディスク付き)4935円〉、ブルーレイ(特典ディスクDVD付き2枚組、5985円)は現在販売中(いずれも発売・販売元/松竹 映像商品部) ©2009「カムイ外伝」製作委員会
最新の映像技術を駆使した壮絶なアクションを“動”とすれば、孤独なカムイを包み込む温かな人との触れ合いは“静”なる劇中の見どころだ。いつか必ずひとつになれるという伝説を持つ“月日貝”に淡い恋心を託して、サヤカがカムイに語りかける場面は、月の光のようにやさしく染み込んでいく。「撮影時は時間が止まった夢の中にいるような、不思議な感覚でした」と大後さんは話す。また、家族を傷つけられたサヤカが島の漁師・吉人に怒りをぶつける場面では、「サヤカの激しい気持ちがしばらく胸の中で収まらなかった」と言う。
「完成した作品を通して、知らなかった新しい自分に出会える。それがこの仕事の魅力かもしれません。今はできるだけ幅広くいろいろなことを吸収したくて、“こういう女優になりたい”という理想像を、いったんリセットしたんです」と話す大後さんは、今年でキャリア10年目を迎える。最後にマイブームは?と聞くと、「豆乳紅茶! 去年、初めて豆乳を飲んでからハマってます」。そう答える笑顔に、16歳のまっさらな瞳が輝いていた。
1993年生まれ。2000年に舞台「国盗り物語」でデビュー。その後、テレビドラマ「ごくせん」「Dr.コトー診療所」などに出演。2004年、映画「油断大敵」への出演を機に映画界へ本格的に進出。2005年の「SAYURI」でハリウッドデビューを果たし、同年の日本映画批評家大賞新人賞を受賞。そのほかの出演作として、テレビドラマ「セクシーボイス アンド ロボ」(2007年)、映画「グーグーだって猫である」(2008年)、「女の子ものがたり」(2009年)などがある
当サイト掲載の記事、写真、イラスト等の無断掲載を禁じます。
copyright © 1996-2009 SANKEILIVING SHIMBUN,inc.