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俳優、お笑い、ミュージシャンetc…にインタビュー |

無口で冷徹な印象の役柄が多かったが、最近は、トボけた三枚目や素朴で温かい男など、味わい深さを増している豊川悦司さん。映画「花は散れども」では、ふがいない男を魅力的に演じている。映画界の巨匠・新藤兼人監督の体験記で、監督自身の役に抜てきされた。「良人(役)は優秀でいいヤツなんだけど、優柔不断で情けない。彼は大人になってもみんなに心配されるんでしょうね」
物語は大正から昭和。彼を通して小学校の恩師・市川先生(柄本明)を描く。「居眠りしていた生徒を立たせても、その理由が田植えの手伝いだったとわかると、ごめん! 先生が悪かった、と謝るシーンがとても好きです。そういう人柄の先生だから、生徒は自然とついていくんですよね」
豊川さん自身も、小学校5、6年に担任だった男性の先生が、今でも一番印象に残っているのだとか。「新任の若い先生でしたけど、けっして友達ではなく、親以外の目上の存在でした。生徒は、言うことを聞かなきゃいけない立場。だから、なぜ先生の言うことを聞かなくてはいけないのか、その理由をきちんと説明できるのがいい先生だと思うんです。組織とか体制じゃなくて、“先生”という看板を個人が背負っている感じがその先生にはあったかな」
学生時代は目立つタイプではなかったという豊川さんだが、小学校の同窓会はなるべく参加している。「年を取っても先生と生徒。不思議と関係性は変わらない。この映画と同じで、先生は先生だし、自分たちは教え子。頭が上がらない(笑)」
映画では、老いても矍鑠(かくしゃく)たる誇りを忘れない恩師の姿がせつない。ちょっとしたことで人生は変わることも感じたという。「良人は同窓会に行かなければ、何も起こらなかった。行くことで彼も先生も同級生も変わる」。普段身の周りに転がっている出会いが、何かのキッカケになるー。「年を取ってもやりたいことがあるのは幸せ。それも出会い。ない人は出会えていないだけ」。出会うために出歩け、と説く。
「近所や友達とのつきあいも含めて、自分の生活しているスペースから意識的に少しはみ出てみる。そこで何も起こらなくても、出たということは残るし、出る前の自分と出た後の自分はどこか違うはずですよ」
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