HOME >  エンターテインメント >  シティセレクション
 
俳優、お笑い、ミュージシャンetc…にインタビュー
稲垣吾郎
地球は人間だけのものではないんですよね
1973年12月8日、東京都生まれ。O型。91年SMAPとしてデビュー以来、歌、バラエティーなど多方面で活躍。個人としては、99年「催眠」、2004年「笑の大学」などの映画やドラマ主演も数多い。最近は舞台での活躍もめざましく、昨年「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?」、今年「魔法の万年筆」に主演。現在「SMAP×SMAP」「Goro's Bar」などにレギュラー出演中。映画ナレーションは初挑戦。映画「北極のナヌー」はシネマGAGA!など全国で公開中

 急激な環境変化が深刻な北極で暮らす動物たちのドキュメンタリー映画「北極のナヌー」。稲垣吾郎さんは、その日本語版のナレーションを務めた。「職人的作業のナレーションは自分の性分に合っている気がしました。同時に、映像の最後の仕上げ役として、大きな責任を感じました」

 稲垣さんも「本当に撮影したの?」と驚くほど、動物たちに肉迫した映像は圧巻。その中で懸命に生きぬく白クマ・ナヌーをめぐるストーリーは感動的だ。「この世界自体がドラマチックだからこそ、僕は邪魔しないようにと思って。ナヌー目線の言葉も、感情過多な表現にしないよう心がけました」と言うさりげない稲垣さんのナレーションが、映画のドラマ性を引き立たせている。

 氷が溶けて減り続けている北極では、白クマやセイウチちが過酷な状況を強いられている。「僕たちは、“生きる”ということが当たり前になってしまっているけど、彼らは食べることが生きることにつながっている。これが本来の動物の姿なんだよね。つい忘れがちだけど、やっぱり地球は人間だけのものじゃないとあらためて気づかされました。普段の生活の中で何か実践するのは難しいですが、一人ひとりの意識を変えていくことが大ですよね」

 この作品は「環境問題」を声高に叫ぶわけではなく、ナヌーの“人生”を通して、わたしたちに何かを気づかせてくれる。「ハシブトウミガラスの子供が、がけっぷちの巣から初めてジャンプする姿も印象的だった。動物の子供が巣立ったり、成長する姿には感動します。動物はシンプルでけなげ。こういう世界では、子が親を殺したり、引きこもったり、変な事件も絶対に起きないでしょ。人間の世界を見直したくなる映画だと思います」

 白クマ、セイウチ、ホッキョクギツネ、アザラシなど、個性豊かな動物社会は、人間の社会とつなげて見られるのも面白い。「白クマは孤高だよね。孤独で過酷すぎるから大変そう。かといってセイウチみたいに密着して群れるのも僕は好きじゃないし(笑)。ハシブトウミガラスくらいの適度な群れ具合と自由に飛べる感じがいいな。でもやっぱり僕は、白クマの後ろをくっついて歩いて、獲物のおこぼれをチャッカリもらうキツネが好きですね(笑)」

取材・文/かしわぎ なおこ(モアナ・サンライズ)
[情報掲載日:2007.10/10]