
みなさんのアンケートの「カバンから出てきたおかしなもの」には共感できました。
私も、若手のころはよくカバンからおかしなものが出てきたもんです。当時、一緒につるんでいた先輩芸人が、いたずら好きといいますか、「芸人たるもの、家に帰っても笑いを提供するべし」と変にマジメ?な人で、私のカバンにこっそり、いろんなものを入れてくれていたからです。3回に2回は枝豆の皮でした。小皿にてんこ盛りの量です。安い居酒屋のバイト店員ですら自主的にさげようとする、もうのらないよ、っていう状態の量の皮です。初めて見たときは、びっくりして笑ってしまいました。だって、量がいたずらの範囲をちょっと超えてるんですもん。多いんですもん。「このダイナミックな皮の入れ方。さすが芸人さんだなぁ…」なんて感心すらしました。
でも、それが、2回、3回、4回と続くと…。当然、頭にくるようになりました。いちいち取るのが面倒なんですよ。それに、冷凍もんの枝豆ですから、なんか水が出るんですよ。カバン全体がきも〜ちベチャるんです。仕事場で手帳を開いたらページの間から取り忘れた枝豆の皮がぽろっと出てきたりして、それを見たスタッフに、すっと目をそらされたりして。恥ずかしいんです。ある日、先輩に「枝豆の皮を入れるのはやめてください」と頼んでみました。翌日、カバンを開けると、つまようじがたくさん入っていました。これこそ取るのが面倒だし、危険なので「枝豆でいいです」とすぐに電話しました。
飲んだ翌日カバンを開けると、何かしら入っています。空のビール瓶だったり、雑草だったり、誰かの恋人の写真が入っていたこともありました。でも、これも恒例行事になると、マヒしてくるというか、なんか楽しみにするようになるんですね。今でいう、朝起きると「昨日は楽しかったです。また飲みましょう」というメールが入っていたに近い感覚といいましょうか。カバンから何も出てこないと、なんか寂しいんですよね。もう私のこと眼中にないのかしらって。…バカでした。
私も相方の大久保さんのカバンには、いろんなもんを入れました。だって、それが愛情表現の一つだと信じてましたから。手帳のほとんどのページの間に、しおりのようにゲソを挟んでおいたときはキレられました。なので、キレ返してやりました。「お前のために使ったゲソ代、いくらかかったと思ってるんだ! 返せ! 私の愛情を踏みにじった分もつけて返せ!」
若さ、それは理不尽です。(光浦靖子)
理不尽は若い証拠
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