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「ミラクル7号」
監督・制作・脚本・主演:チャウ・シンチー、出演:シュー・チャオ、キティ・チャン、ラム・ジーチョンほか
■6月28日(土)からシネマスクエアとうきゅうほか全国公開(配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)
http://www.sonypictures.jp/
movies/cj7/
「ミラクル7号」
激変の中国の格差を明るく笑い飛ばす
チャウ・シンチーのカッコよさに涙

 オリンピックという目標に向けて、すさまじい開発を進めているお隣の国、中国。バブル期、その後の経済崩壊、ワーキングプア問題など、ちょっと先行く日本としては、高成長の陰で漏れ出てくる反日感情やチベット問題、ネットで渦巻く市民の本音などを垣間見て、何十年も続いてきた町並み、コミュニティー、人間関係を今、急激に壊して大丈夫なのかな、とお節介ながら、思わざるを得なくなる。

 この「格差」に目をつけ、自虐的に笑い飛ばすのが「ミラクル7号」。主演、監督のチャウ・シンチーはナンセンスギャグの第一人者で、「少林サッカー」「カンフーハッスル」などを作った人。あのトニー・レオンとは幼なじみで同い年。トニーが香港映画界の大人の二枚目路線を極めているのに対し、シンチーは三枚目お子さまワールドを極めてきたわけだけど、それが今回初めて、お父さん役を演じている。

 それがホントにいい父さんで、涙なしには見られない。浙江省沿海部の港湾都市、寧波の巨大な開発地域を舞台に、子供を私学に行かせるために無理に無理を重ねるお父ちゃん。目もくらむような建設中の高層ビルの鉄筋の上をひょいひょい歩く姿に哀愁が漂い、よく見るとトニーに負けず劣らずの二枚目フェイス。いつのまにか増えた白髪の長髪もセクシー。働きづめでもたまらぬ生活費をなんとかするため、ゴミ山でいろいろ拾ってくる姿すらカッコいいのはなんででしょう? でも、けなげな息子役を実は女の子に演じさせ(とてもそうは見えない)、独身なのに撮影後、自分の養女にしているのはかなり気になる。で、ホントはこれ、SF映画で宇宙人が出てくるのだけど、この宇宙人が実はっ…!? (映画ジャーナリスト 金原由佳)

エミリー・ウングワレー「私の故郷」
エミリー・ウングワレー「私の故郷」(1996年)
Collection of Amanda Howe(c) Emily Kame Kngwarreye. Licensed Viscopy 07 58.0x87.5cm

エミリー・ウングワレー展

アボリジニのスピリチュアルな
世界観に触れる

 オーストラリアの先住民族、アボリジニを代表する画家であるエミリー・カーメ・ウングワレー(1910年ごろ-1996年)。数十年にわたって人間の体や砂の上に装飾的な模様を施していた彼女は、80歳近くになってから初めて、カンバスに作品を描き始めました。
 絵画を描くことで故郷をたたえるとして生涯、故郷・アルハルクラを離れず、“すべてのもの”を描き続けた彼女。西洋美術と全く無縁な環境に生きたにもかかわらず、その作品はとてもモダンで、近代抽象絵画に通じています。さまざまな思いが絵からあふれてくる。抽象絵画が苦手という人も、アボリジニの崇高な精神世界にぜひ触れてみて。

7月28日(月)まで 国立新美術館
アクセス/東京メトロ千代田線乃木坂駅6出口(美術館直結)・日比谷線六本木駅徒歩5分、都営地下鉄大江戸線六本木駅徒歩4分 開館時間/午前10時〜午後6時(金曜は午後8時まで、入館は閉館の30分前まで)、火曜休館 観覧料/一般1300円
TEL:03(5777)8600ハローダイヤル
http://www.emily2008.jp/

art
「雷雨の日の収穫」(1950年、個人蔵)
「雷雨の日の収穫」(1950年、個人蔵)(c)ADAGP.Paris&
SPDA,Tokyo,2008
モーリス・ド・ヴランマンク展

 強烈な個性と激しい作風で知られる、ヴランマンク(1876年-1958年)。佐伯祐三など、多くの日本人画家に多大な影響を及ぼしたことで知られています。没後50年を記念して、すべての時代の油彩作品約70点を展示。

6月29日(日)まで 損保ジャパン東郷青児美術館
アクセス/JR・東京メトロ丸ノ内線ほか新宿駅、都営地下鉄大江戸線新宿西口駅徒歩5分 開館時間/午前10時〜午後6時(金曜は8時まで、入館は閉館の30分前まで) 入館料/一般1000円 
TEL:03(5777)8600ハローダイヤル
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html

art
ピエール・シャロー「書斎机、椅子」
ピエール・シャロー「書斎机、椅子」(1928年ごろ、東京国立近代美術館蔵)
ヨーロッパの近代工芸とデザイン
-アール・デコを中心に-

 洗練されたデザイン、1910年〜30年代にかけてフランスを中心に世界的に流行した装飾様式、アール・デコ。ポスターをはじめ、家具、ジュエリー、食器などからその魅力を紹介していきます。同時開催で「新収蔵作品展2006-2007」も(同じチケットで鑑賞可能)

7月6日(日)まで 東京国立近代美術館工芸館
アクセス/東京メトロ東西線竹橋駅徒歩8分 開館時間/午前10時〜午後5時(入館は閉館の30分前まで)。月曜休館 入館料/一般200円 
TEL:03(5777)8600ハローダイヤル
http://www.momat.go.jp/CG/08E_and_NA/index.html

art
[情報掲載日:2008.6/11]