HOME >  エンターテインメント >  Culture Supply
 
話題の本、映画、DVD、音楽を紹介
「包帯クラブ」 映画 シネマ
監督:堤幸彦、出演:柳楽優弥、石原さとみ、田中圭、貫地谷しほり、関めぐみ、佐藤千亜妃ほか
■9月15日(土)から全国公開(配給/東映)
(C)2007「包帯クラブ」製作委員会
「包帯クラブ」
大人になった柳楽優弥に注目!

 小さいころ、ちょっとしたケガでも、救急箱の消毒液の香りがする真っ白い包帯をまくと、なんだか名誉の負傷という勲章をつけたような気分がして「しっかり治しているんだ」と安心できた。そんな気持ちをふと思い出させてくれたこの作品、天童荒太原作・堤幸彦監督の「包帯クラブ」。

 まずこのクラブの発想にびっくり。インターネットに投稿されたその人が傷ついた出来事の場所に、真っ白の包帯を巻いて手当てをしてあげる。それをデジタルカメラで撮影して、投稿者に送るというこのクラブ活動。例えば、サッカーの試合でオウンゴールをきっかけにいじめを受けている少年には「包帯で巻かれたゴールポストの写真を」、恋人と別れ失恋の傷を抱える人には「包帯のはためく思い出のベンチを」というように。

 一見笑える行動でも、メンバーが必死に街中のあちらこちらに包帯をグルグル巻いて歩く、それがとても純粋で楽しそうでうらやましい。たくさんの人の傷を和らげてあげたいという思いで巻かれた包帯がはためいているのを見ると、心の傷も包帯で癒せるのかもしれないと本気で思う。傷を傷と認めてもらう、認めてあげる、包帯はすごい力をもっている。映画では友情をもつないでしまう。

 主演は、エキセントリックな裏に深い思いを抱えている少年ディノに「誰も知らない」でカンヌ国際映画祭・最優秀男優賞を最年少で受賞した柳楽優弥、ディノと出会い「包帯クラブ」を結成する女子高生ワラに石原さとみと、若手俳優陣の演技が本当に素晴らしい。一見するとありえないようなクラブ活動がどこの町でも始まっているのではないかと思わされる。

 柳楽優弥は驚くほど大人になっていて、鋭い力のある目に確かな演技、さすがはカンヌ俳優。石原さとみもドラマや舞台を経験した深い自然な演技で、横顔が美しい。脇を固める若手の俳優陣も個性が際立つ。  (ニッポン放送アナウンサー 増田みのり)

「ソロモンの犬」
道尾秀介 著
文藝春秋/1400円
「ソロモンの犬」
恋、友情…学生生活で
突如起こった死の事件
 バイトに恋に夢中な学生生活。同級生と過ごすゆるやかな時間の中で、突然、目の前で、大切な人が亡くなったら…。
 大学の応用生物学部3年生で、自転車便のアルバイトにいそしむ秋内静。秋内らクラスメイト4人は、大学で教わる助教授の息子・洋介が犬の散歩中、トラックにはねられる瞬間を目撃します。様子がおかしい犬に引っ張られるように、車道に飛び出した洋介。さっきまで元気だったのにどうして死んでしまったのか? 悲しみの中、初めて入る不気味な喫茶店で、洋介の死の理由を考えはじめ、議論を重ねる彼らに訪れる結末は?
 2007年「シャドウ」で本格ミステリ大賞を受賞するなど、ミステリー界で注目を集める著者の最新作。学生時代独特の空気感や、細やかな筆致で、ぐんぐん引き込まれます。甘酸っぱさやせつなさ、スピード感が、この季節に読むのによさそう。
本 ブック
「うさぎパン」
瀧羽麻子 著
メディアファクトリー/1050円
「うさぎパン」
高校1年女子と彼女を取り巻く日常
懐かしくて、勇気がもらえるストーリー
 高校1年生の優子は、新しい友だち、初めてのボーイフレンド、義理の母親、家庭教師…さまざまな人とのかかわりで、少しずつ成長していきます。ある日、死んだはずの母親が現れて。どこか懐かしくて温かい、勇気がもらえるストーリーです。
本 ブック
「TVウォッチャーの逆襲」
荒井清和 著
東京糸井重里事務所/1500円
「TVウォッチャーの逆襲」
ついツッコミを入れてしまう
テレビ大好きな人へ
 ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載中の四コママンガが本になりました。芸能人、スポーツ選手、アナウンサーが、ありえない組み合わせでやりとりし、ちょっと前の話題を振り返るのも楽しいかも。全100話、「ほぼ日男子部」の解説付き。
本 ブック
[情報掲載日:2007.8/29]