

監督:ロブ・マーシャル 出演:ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、ステイシー・ファーガソン(ファーギー)、ケイト・ハドソン、二コール・キッドマン、ソフィア・ローレンほか
3月19日(金)から、丸の内ピカデリー1ほか全国公開(配給/角川映画、松竹)
公式サイト
http://nine-9.jp/
女たちの意地と駆け引きに女力アップ!
オスカー俳優集結の豪華絢爛ミュージカル
まつげも胸もおしりも色気も目力も、もっとグンと上げなくては!と見終わった瞬間から自分に喝を入れてしまうのが映画「NINE」だ。監督のロブ・マーシャルは女の“ザ・対決”にたけている人。「シカゴ」「SAYURI」ときて、今回は映画監督グイド・コンティーニの愛をめぐる女たちの戦いの物語を描いている。
某女傑編集長は、「愛人役のペネロペ・クルスはよくあれだけの大また開きのダンスを踊ったわね」と驚嘆、大先輩の映画評論家は、「ソフィア・ローレン演じる、母親役の貫禄(かんろく)に尽きるわ」と一言。妻役のマリオン・コティヤールの憂い、主演女優としてしか愛されないニコール・キッドマンの嘆きなど、歌とキャラ立ちがはっきりし、女たちの立ち位置が興味深い。グイド役のダニエル・デイ=ルイスを筆頭に、彼を陰で支え続ける衣装デザイナー役のジュディ・デンチなど前出の俳優がみなオスカー受賞者とは!
豪華絢爛(けんらん)にもほどがある。とはいえ私のお気に入りは、オスカーは取ってないケイト・ハドソン。グイドに一夜の恋を仕掛けるヴォーグ誌の編集者役で、はつらつとした色気と元気印のナンバーにがぜん気分が盛り上がる。
さて、「NINE」はトニー賞受賞のブロードウェイ・ミュージカルの映画化。これを基とするのがイタリア映画の傑作「8 1/2」。バンクーバーオリンピックの高橋大輔選手のフリープログラム曲、「道」と同じフェデリコ・フェリーニの監督作品だ。グイドはフェリーニの分身といわれるが、今回のデイ=ルイスの雰囲気はフランスの鬼才、ジャン・リュック=ゴダールに近い。けれど、女たちが競うほどセクシーで、ズルくて、スランプに悩む映画監督役はぴったり。とにかく映画監督と、映画への6人の女たちの愛の深さにビリビリとしびれるばかりなのだ。 (映画ジャーナリスト 金原由佳)
[ 活躍する女性4人のcinema essay ] | 2010.03/10 09:30
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