

監督: 君塚良一、出演:佐藤浩市、志田未来、松田龍平、石田ゆり子、佐々木蔵之介、佐野史郎ほか
全国東宝系で公開中(配給/東宝)
公式サイト
http://www.dare-mamo.jp/
罪者の家族をメディアやネット社会から守るという
鮮烈な問題提起映画
誰かを守るということは、時として自分の命や心をささげることにもなりかねない。その「守る」対象が、家族や恋人など、自分が愛してやまない人ならば、そこまでの思いを持って守ることもできるかもしれない。しかし今回紹介する映画「誰も守ってくれない」は、守るべき人が社会的に許されない罪を犯した犯罪者の家族という、とてもリアルで複雑な状況を描いている。
物語は、幼児殺人事件の犯人として未成年の男子が捕まるところから始まる。その犯人の家庭に家宅捜索に入っている刑事の中に、異なる任務を負う刑事がいた。勝浦(佐藤浩市)をはじめとする数人の刑事は、犯罪者の家族を世間から守るという任務を負わされていた。マニュアル通りに犯罪者家族をその場から避難させる勝浦たちを、メディアが容赦なく追ってくる。勝浦が担当したのは、犯人の妹・沙織(志田未来)。彼女は、まだ中学3年生だった。しかし、メディアやネットの中の匿名の人々は、容赦ないかたちで沙織を追い詰める。自分が置かれた立場を把握することすら困難な沙織。そんな中、沙織の母が警察官がひしめいている自宅で自殺したと聞かされる。警察により一層の不信感を抱いてしまう沙織。勝浦はそんな沙織を必死で守ろうとするが、彼本人もまた、心に傷を負った刑事だった。
被害者の家族の心情と、加害者の家族。毎日のように殺人が起きている現在、いつ自分が犯罪に巻き込まれるか分からない。この映画の問題提起は必然なのかもしれない。監督は、脚本家として「踊る大捜査線」など、大ヒットを重ねてきた君塚良一。今回の脚本も手掛け、モントリオール映画祭では、最優秀脚本賞を受賞している。
(写真家・映画監督 AMIY MORI)
[ 活躍する女性4人のcinema essay ] | 2009.01/28 09:00 | コメント (0)
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