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[第17回]2002.8.28

ついに出た!! おどろきのコストパフォーマンス!!
注目のHDD+DVDレコーダー「DMR-HS2」を大解剖

 毎週のドラマのチェックに余念がないテレビっ子のあなた。BSやCSの映画を完全保存版として録りためている映画好きのあなた。さぞや部屋の中にはブ厚くてデカいVHSのビデオテープが散乱していることやと思います。そんなあなたが最近気になっているのは「DVDレコーダー」かも。テープを使わずDVDに録画するという、最近ハヤリのナイスなAV製品ですな。「今まで待ってたけど、そろそろ買いかな〜?」なんて思っていたりして? 図星とちがう?
 そんなあなたに、声を大にして言いたいと思います。も う 待 た な く て も い い よ ! と。松下電器産業から発売された「DMR-HS2」は、やっとDVDレコーダーが買いやすくなってきたな〜と思っていたところに、なんとHDD(ハードディスク)搭載で10万円(安いところで)を切ってしまったというオドロキの製品です。つまり、あこがれの「HDD+DVDレコーダー」が、今までの「DVDレコーダー」に近い価格で買えてしまうんですよ、姉さん! これを今買わずにどうするんですか! ということで、大注目のこの製品を早速レポートします。


以前のモデルに比べて格段に買いやすくなり、本体もスリムになった松下電器産業「DMR-HS2」。前面はミラー仕上げになっていて、ハイテク感があるよね

■ HDD&DVD録画のメリットとは?

 録画にハードディスクやDVDメディアを使うことの利点は、巻き戻しをしなくてもいい、検索がカンタン、録画のたびにテープを替えなくてもいいなど…もう数え切れないくらい。以前にも書いたけど、空いているテープを探す手間なく、何も考えずに録画ボタンを押すだけで空いているところに録画してくれるし、たくさん録った中から見たい番組を探すのも画面を見ながらボタン一発でできます。

 ほかにも、テープなら絶対に不可能な「録画しながら再生する」なんてことも可能。ドラマを予約録画していたけど、予定が早く終わって録画中に家に帰ってきてしまった。録画が終わるのを待つのもメンドくさいし…という場合にも、今の録画を続けながら、番組の最初から見ることができるという便利な機能です。
  
 さらに、「HDD+DVDレコーダー」が「DVDだけのレコーダー」に比べてかなり有利と言える点は、普段はハードディスクに気軽にバンバン録画しておいて、「これは残しておきたい!」と思ったときにはDVDにコピーして、ディスクとして保存しておけるという取捨選択ができるということ。また、大事な番組はCM部分をカットして、本編だけをDVDに記録して保存できるから、「保存版」として残すのにも便利なんです。

 ハードディスク録画時には、最大で約52時間(高画質モードと言える“SP”では17時間)も録画しっぱなしにできるので、連続ドラマの1クール分なんかは余裕で入ります。ということは、旅行などで長期間部屋を空けるときも、その間の見たい番組を全部録画しておけるってわけやんな。
 
 さらに、この「HS2」にはDV入力端子がついているので、家庭用デジタルビデオカメラで録画したものを、デジタルの高画質のままハードディスクに転送して、編集したあとにDVDに記録するなんてこともできるんです。旅行や結婚式の記録などをDVDにして配るなんて、めちゃカッコイイですな〜。またお父さんやお母さん的には、子供の記録を劣化しないデジタルメディアで残せるというのも大きな注目ポイントになりそうやね。


■ 家電は“見た目”が大事!

 まずは見た目でしょ〜ということで、外観をチェック。前面がミラー仕上げになっており、なかなかハイテク家電ぽくていい感じでは? 派手な印象はないので、リビングのテレビの下に置いていても違和感を感じることはないかも。

 裏を見ると、本体から大きくはみ出した「冷却ファン」がついていることにちょっとビックリ。まるでパソコンのようで、デジタル家電やなぁ〜ということを意識させてくれます。一瞬「すごい音がなるんじゃないの?」と思ってしまうけど、騒音のことを考えると、小さなファンを高速でがんばって回転させるより、大きなファンをユルユルと回したほうが静かなので、この大きなファンを採用したことは正解やと思います。映画を観ているときに「ブーン」なんて音がしたら興ざめやもんね。

本体の高さとほぼ同じのファン。後ろにはみ出た格好になってるけど、ケーブルを接続するのに後ろに空間が必要なので、実用上困ることはないはず。リモコンは赤く囲った部分がスライドカバーに隠れている


 ただ、リモコンはちょっとチープかな〜。ボタンを押した感覚に乏しいのと、操作ボタンの配列が今ひとつなので、いちいち操作するたびにテレビから目を離して、手元を見ないといけないというのがメンドくさい。また、けっこう使用頻度の高いボタンがスライドカバーの下に隠れているというのもちょっと「?」。このスライドカバーも開けるたびに引っかかったり外れそうになったりするので、いっそのこと取ってしまえばいいのに…などと思ったり。この点はぜひ改善して欲しいと思います。リモコンに関しては他のメーカーもそうやけど、もっと使う人のこと考えて作って欲しいよな〜!(ほとんどのボタンが同じ豆粒のような大きさで、しかも均等な感覚で並んでいるという“悪夢”のようなリモコンもウチにはあります)



■ デジタル録画の画質は全く問題なし

 「デジタル録画」ということは、今までのVHSテープに録画する「アナログ録画」とは全く違う方式になるってこと。というとやっぱり気になるのがその画質。ちょっと検証してみるで。

 HS2の記録モードには、最高画質である「XP」から低画質の「EP」の4段階のほかに、「FR」という「設定時間に合わせて画質を調整してピッタリ録画する」モードがあります。記録にはHDDのほかに「DVD-RAM」と「DVD-R」が使用可能で、それぞれを使ったときの録画時間をまとめてみました。

HS2の録画モード画質比較
画質
モード
HDD録画時間
DVD-RAM録画時間
9.4GB(両面)ディスク
4.7GBディスク
最高画質
XP
8.5時間
2時間
1時間
高画質
SP
17時間
4時間
2時間
標準画質
LP
34時間
8時間
4時間
低画質
EP
52時間
12時間
6時間
ぴったり録画
FR
設定した録画時間に合わせて、最適な画質で録画してくれるモード。例えば「SPで2時間録画できるDVD-RAMに、2時間半の番組を録画したい、でもLPほどは画質を落としたくない…」というとき、微妙に画質を調整してちゃんとディスクに収めてくれます

 それぞれの画質について「さとしの感覚※1」で解説すると、

※1 映画鑑賞は劇場へは月に2本程度、ビデオ・DVDは週1〜2本、DVD購入は月1〜2本という程度の“ゆるい”映画好きで、3倍モードで録画するのはバラエティ番組まで(ドラマは標準で録りたい)。そこそこ画質にはこだわるほう(キレイに越したことはないから)やけど、画質を追求しているマニアというわけでもありません。視聴は「SONY WEGA KV32-DX750」とHS2を「D端子」で接続し、プログレッシブモードで使用。


【XP】
 何をいうこともない高画質で、ほぼ放送そのままといっても過言ではないかな。デジタル特有のノイズ(動画をデジタル圧縮すると、動きの激しい部分などに四角いモザイク状の“ブロックノイズ”が出る)が目立つことはまずなく、このモードで録画したものを「今放送中」といって誰かに見せても、録画と気付くことはまずないんとちゃうかな〜? 地上波の民放やアナログBSを録画した時に不満に感じることは皆無。

【SP】
 「S-VHS」程度の画質といえます。よって、今まで録画に「S-VHS」ではなく「VHS」を使っていた人には、「かなり画質が良くなった」と感じると思います。動きの激しい部分では“ブロックノイズ”が多少目立つ場合もあるけど、映画・ドラマ等を録画して不満に思うことはあまりないでしょう。これが一番使用頻度の高い録画モードになるのでは。

【LP】
 「VHS」程度の画質。多少ブロックノイズが目立つが、アナログのような「色や輪郭のにじみ」がなくクッキリとした映像なので、VHSの映像よりもキレイになったと感じるでしょう。ただし、実写のドラマや映画には向いているものの、アニメなど色の境界のはっきりしたような映像だとブロックノイズがけっこう目立つ印象。

【EP】
 「VHS3倍」または「ブロードバンドのインターネットストリーミング動画」程度の画質。ブロックノイズが目立つだけでなく、動きにも多少パラパラ感があり、映画やドラマを録画するのにはちょっと向いてないかな。バラエティやニュースなど、内容がわかればいいというようなものならまぁいいかも。

…以上がさとしの印象。ただし、どのモードでもアナログのような「色や輪郭のにじみ」はなく、ビデオテープと比べると映像がクッキリしていて見やすいです。普段の使い方としては、映画は「SP」、連続ドラマは「LP」、まあ「EP」は、ニュースやバラエティ、あとは年に1回、27時間テレビとか24時間テレビを全部録って見たろかいな〜という気分の時にでも使うかな。


■ 録画した映像の編集はカンタン?

 “保存版”を作るには、不要な部分をカットしてDVD-Rに記録するということになるねんけど、これにはリモコンを使って不要な部分の頭と終わりを指定する必要があります。VHSだとデッキ2台を繋いで、一方を再生、もう一つを録画というようにしてやるねんけど、HDD+DVDレコーダーの場合は1台でOK。映像を再生しながらいらない場面の頭と終わりでボタンをポンっと押してやれば、不要な部分がカットできます。リモコンで操作するのはちょっとタイミングが難しいけど、コマ送りを使ったりすればなんとかいけるかな? でもあくまでCMカットなどの簡易的な編集機能で、場面を入れ替えたり、コマ単位といった本格的な編集をするには、一度パソコンに読み込んでから編集することになります※2
 
※2 HS2でDVD-RAMに録画した映像は、↓のようなDVD-RAMドライブを使ってパソコン上に読み込み、編集することが可能。
http://www.panasonic.co.jp/dvdram/product/47ram/rd340.html


■ 今までの「テープ資産」もDVD化でスッキリ!!

 もうホントーになが〜い間、広く使われてきた「ビデオテープ」。さすがに捨てられない大事なテープをたくさん持っている人も多いのでは? こういう場合、HS2の外部入力端子とビデオデッキを接続し、DVD-Rに直接記録するもよし、いったんハードディスクに取り込んでおいて不要部分をカット→DVD-Rに記録するもよし。デジタル化することでいくらでも活用できるし、DVDにしておけばテープが伸びたり画質がもう劣化することもありません。さらに今まで場所を取っていたVHSのビデオテープがDVDになることで、部屋の中もスッキリ!! これはいいよね〜!!

 ちなみに、録画に使用するDVD-RAMやDVD-Rのディスクには「パソコン用(データ用)」と「ビデオレコーダー用」というのが販売されているけど(CD-Rの「パソコン用」「音楽用」と似たような感じ)、中身に違いはないので安い「パソコン用」でも全然大丈夫やで。またDVD-RAMには「カートリッジ入り」「カートリッジなし」というのがあるけど、これもどっちでも大丈夫。ただし「カートリッジ入り」の方が、ディスクがむき出しではないので扱いやすいかも。


■ 再生機「DVDプレーヤー」としての性能は?

 映画好きにとっては、再生機として「DVDプレーヤー」の性能も重要なチェックポイント。HS2の場合、ちらつきのないクッキリとした映像を表示できる「プログレッシブ方式」に対応しているので、対応テレビならよりキレイな画面で楽しめます。標準方式と比べてその画面のキレイさは一目瞭然なので、DVDを見るなら断然「プログレッシブ方式」をオススメ。他のメーカーのレコーダーは、ほとんどこの「プログレッシブ方式」に対応していないので、かなり有利な点といえます。
(自分のテレビが対応テレビかどうかは、テレビの背面に「D端子」という端子があり、さらにそれが「D2」以上対応かどうかできまります。詳しくはテレビの説明書を見てね)
 
 映画を観るには映像以上に音声も重要。ちゃんと5.1chサラウンド対応なので、別に「5.1chサラウンドアンプ&スピーカー」を用意すれば、大迫力のサウンドでホームシアターにすることも可能。この点も問題なしです。


■ なんと、デジカメ画像も再生&記録可能!!

前面にある「PCカードスロット」。デジカメのメモリーカードを、「PCカードアダプタ」(コンパクトフラッシュ、スマートメディア用など各種あり)に装着してこのスロットに挿入すれば画像が見られます

 パソコンのある人はあんまり使わないかもしれないけど、HS2にはデジカメ画像を読み込むことができる「PCカードスロット」が搭載されています。このスロットにデジカメのメモリーカードを入れると、テレビ画面で画像が見られたり、HDDやDVDに画像を保存してアルバムにできたりするというわけ。画像の保存に大容量のHDDやDVDが使えるというのはとても便利(DVD-RAM1枚には、200万画素の高画質モードで撮影した画像が4千枚以上記録可能)で、パソコンを持っていないけどデジカメを使いたい人や、もうパソコンの空き容量が少なくて画像を大量に保管しておけないという人にはとってもいい機能やと思います。最近はパソコンなしで何でもできるようになってきているので、デジカメで撮った画像を見るのはテレビで、保存&管理はHDDとDVD-RAMで、プリントは街のDPEショップで…というようにすれば、デジカメを使うのに、もうパソコンもプリンターもいらんやん!!と思わずにはいられません。


■ これから改善して欲しい点もいくつか…

 ほとんどの点で満足できるHS2やけど、いくつか改善してほしい点も。まず上でも書いた「リモコン」。チープさが否めません。真っ先にコスト削減の対象になる部分なのかもしれないけど、ユーザーとしては逆。一番ちゃんと作って欲しい部分です。リモコンというのは最も操作する部分、つまり人間が一番触れる部分だけに、この操作感覚というのはその製品の操作感覚とイコールになるよね。操作感に乏しいリモコンでは、その機器自体がモッタリした動作と感じられてしまう(実際はそうでなくても)し、逆にボタンもしっかりしていて使いやすいリモコンであれば、その機器の動作もキビキビしたものと感じます。
 
 次に、やっぱり電子番組ガイド「EPG」には対応して欲しいということ。これはテレビの電波と一緒に放送されている「番組情報」で、テレビの画面に番組表が映し出されて、その中から番組を選ぶだけで予約ができるというものです。ハードディスクに沢山の番組をため込んでおくようになれば、録画した番組を管理するのも大変。ひとつひとつに画面上のキーボードから番組タイトルを入力していくのも非常にメンドくさい。「EPG」に対応すれば、録画した番組には自動でタイトルなどが記録されるので、管理する手間もグンと省けるというものです。あ、USB端子を付けてパソコン用のキーボードが使えるようにするのでもいいかも。

 最後に、ハードディスク容量。HS2は40GBやけど、他社の製品には倍の80GBを搭載した製品もあります。最もコストに関わってくる部分でもあるので、本体の価格を安くするにはそれなりの容量しか搭載できないのは確かやねんけど。ただ40GBという容量は、普通に使う分にはほとんど困ることはないものの、近い将来に80GB、120GBと増えていくのは目に見えているという“過渡期の容量”といえます。そのときに増設(交換じゃなくて)できるような仕組みがあれば、もっと良かったのにと思います。あ、そういえばHS2には「DV端子」が付いてるやん! DV端子つまりiLink端子イコールFireWire端子。ということは、この端子をどうにかこうにかなんとかして、増設することはできないのかな〜(素人考え)

※発売直後に「不具合」の報道があったけど、こういったパソコンに近いハイテク家電製品やケータイなどは、どうしてもプログラムの“バグ”が発生してしまうことは仕方ない話。パソコンのOSやソフトだって、頻繁にアップデートやバージョンアップを繰り返すけど、「不良品」とは言われないよね。キビシイ家電の世界ではそういったものも「これは不良品?」「買って大丈夫なの?」などと言われてしまうけど、発生したときの対応が早ければ何も問題はないかと。使う人も通常の家電とは少し違った意識で使う必要があるかもね。


■ 使い勝手はテープやDVDレコーダーの比じゃないよ!!

 「DVDレコーダー」もかなり安くなってるけど、「DVD」だけのレコーダーの場合、テープに録画していたのがディスクに変わったという程度の違いでしかない(もちろんメリットはいろいろあるけど)ので、そんなにテレビ生活が変わるというほどのことはないと思います。

 しかし、「HDD+DVDレコーダー」の場合は違う!! ホンっとに、ま〜ったく違う!! まずHDD一気に録画しておけるということで、放送時間に全く無頓着でいられるというのは忙しい社会人にとってはかなりの幸せです。テレビガイドなどを見て、ちょっとでも見たいと思った番組の「Gコード」を片っ端から打ち込み、予約。そして週末に録画リストを呼び出してチェック。「あれを録ったテープはどこじゃ〜!!」なんてイライラすることも皆無です。保存しておきたい番組は、DVD-RAMやDVD-Rに転送っと。

 HDDとDVDの両方が搭載されているというのは、DVDだけ、HDDだけの製品に比べて格段に便利さがアップするんです。1+1が2になるのではなく、4にも8にもなる感じといえます。
 なのでもし「DVDレコーダー」とどっちにしようか迷っているのなら、断然コッチをオススメ。店頭価格で数万円程度の違いしかないので、もう即決ですな〜。

【参考】実売価格をチェック!!(8/28現在)

都内量販店
楽天市場
価格.com
本体価格
118,000円
93,000円(最安)
88,500円(最安)

DVD-RAM(両面9.4GB)
DVD-RAM(片面4.7GB)
DVD-R
メディア価格
2000〜2500円
900〜1300円
500〜800円


松下電器産業 ハードディスク内蔵DVDレコーダー DMR-HS2
http://www.panasonic.co.jp/products/video/digital/hs2/top.html



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