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2007年11月16日
[1998-2007]家庭用ゲーム機の10年〈その2〉

ドリームキャストが生産中止になって、セガが家庭用ゲーム機ハードの生産から撤退することになり、据え置き型ゲーム機のシェアは事実上ソニーがほとんどを占めるということになりました。
ドリームキャストの発売後からちらほらと出ていた“次世代プレイステーション”のウワサが現実になったのが、2000年3月に発売された「プレイステーション2」(以下PS2、発売価格39,800円)。PS2は当時の高性能なPCやアーケードゲームよりも3Dの表現力に優れており、家庭用のゲームでこんなすごい3DCGが見られるなんてすごいな〜と感激しました。
●DVD再生機能搭載でゲーマー以外にも大きくアピール
何よりすごかったのが、「DVD再生機能を搭載する」ということが発表されたこと。今では当たり前になっているけど、当時はまだほとんど普及していなかったDVDを再生するには、通常では4〜5万円(当時)くらいはする再生専用プレーヤーか、高価なPCが必要でした。その再生専用プレーヤーよりも安い価格で、美しい3D映像のゲームが遊べる上に、プレステとも互換性があるということで、非常に話題になりました。ゲーマーとしては買わない理由がない、というような存在です。
3月4日の発売日には各地でものすごい争奪戦が繰り広げられました。大量に出荷されたものの、砂漠に水をまくような状態であっという間に品切れになり、どこに行っても手に入らない状態に。ぼくもPlaystation.comで入手しようと予約販売サイトに何度もアクセスして、頻繁にダウンするサーバーにイライラしながらなんとか予約に成功。3月4日に無事入手することができました。
ソニーはゲーム機の発売日には異常なまでのこだわりがあるようで、例えば最初に発売になったPS1は「1994年12月3日」、これは「イチ、ニ、サン」というかけ声のCMとともにアピールされていたので覚えている人も多いと思います。PS2は「2000年3月4日」の並び(平成12年なので1234になる)、PSPは「2004年12月12日」、PS3は「2006年11月11日」、最近発売された新型PS3も「11月11日」と、いずれの発売日も並びかゾロ目を選んで決定されています。わざわざ日本を代表するハイテクメーカーなのに、こういった験を担ぐようなことをするのが面白いんですけど、セカンドモデルでしかない新型PS3の発売日までゾロ目にしたいうのは、「このモデルでPS3を再スタートする」というソニーの気合いが込められているのかもしれません。
●DVD普及の立役者
PS2の成功で拡がったのはゲーム市場だけではなく、DVDの映画セル・レンタル市場も大きく拡がりました。それまでは実験的にTSUTAYAなど大手の一部の店に置かれているにすぎなかったのが、PS2の発売後は一気にVHSと置き換わっていきました。DVDはユーザーにとっては、VHSよりもはるかに高画質、高音質であり、お店側にとっても陳列スペースが大幅に圧縮でき、より多くの在庫を確保できるという、両方に大きくて非常にわかりやすいメリットがあったのです。
●やっぱり不具合も多かった
ただ、発売当初はいくつか不具合もありました。ぼくが遭遇して困ったのは、メモリーカードのデータが壊れて消えてしまうというもの。それまで遊んでいたデータが全部飛んでしまい、頭が真っ白になったこともありました。あわててソニーに電話したところ、さしたる謝罪の言葉もなく「送ってくれれば交換します。でもセーブデータは戻せません」と言われ、「不良品ならまずそっちから良品を送るのが筋だろう!」と憤慨したこともありました。だって交換している間は遊べないもんね。ほかにもDVDがすぐに読めなくなる(ウチは2回修理に出した)、トレイの動きがぎこちなくなる、などの症状もよくありました。この頃から「タイマー」という言葉がよく使われるようになったんじゃないかと思います。今はソニーよりもマイクロソフトの方が信用できませんが。
●PS2でオンラインゲームにハマる
PS2で最も遊んだゲームというのは何といっても「ファイナルファンタジーXI」(以下FFXI)です。それまでもPCではボチボチとオンラインゲームで遊んではいたんですが、FFシリーズにはとくに思い入れがあるわけでもなくて、最後に遊んだのはスーパーファミコン版の「FF6」っていうくらいなので、「FFだから」という理由で手にしたわけじゃなかったんですが、家庭用ゲーム機初のオンラインRPGということで興味があり、「PlayStation BBユニット」を購入。これはPS2にハードディスクとインターネット接続用のLANを増設するもので、2万円くらいしました。
ひとつのゲームを遊ぶためだけに周辺機器も買わないといけないから、プレイするまでの敷居はかなり高かったんですが、いざ始めて見るともう徹夜の連続に。平日も会社をすぐに切り上げて夜遅くまでプレイ、週末は朝方近くまで遊んだあと、昼過ぎに起きてまた夜遅くまでプレイ、という生活が続きました。あまりにもハマったので、PS2とBBユニットとFFXIのソフトをもう1セット購入してしまったくらいです。
社会人じゃなくて学生時代にこのゲームに出会ってたとしたら、間違いなく引きこもり生活になって、人生が破綻していたんじゃないかと思うくらいでした。いや、このゲームが危険だというんじゃなくて、それくらい熱中して遊べる、という意味なんですけどね。
なぜそんなにハマったのかというと、まずひとつは「自分の周囲にある世界が圧倒的な情報量を持っている」ということ。街や外のフィールドは、全てリアルなスケール感で描かれています。例えば隣の国にある街へ行こうとすると、街を出て野原をずっと歩き、山岳地帯や荒野を越えて、港町にある船の出発時間を待ってチケットを買い船に乗り、船にゆられて隣国の港に到着。そこからまた野原を越えて山を越えて、街道上に出没するモンスターを避けながらてくてくと歩いて、森の中を抜けて川を渡り、ようやく見えてきた城門をくぐると石畳の街並みが広がっている、という感じなのです。移動するのに1時間以上かかるということもあるけど、実際にその世界の中に、現実の世界のような“身の丈”のスケール感で存在する、というのが今までのゲームになかった感覚だったのです。
次に、街の中や外を歩いている人たちのほとんどが、「他の誰か」が操っているキャラクターで、現実の世界と同じようなコミュニケーションを取れる相手だということ。初対面の相手と話をするときは、やっぱり現実世界のように多少緊張もするけど、仲良くなって一緒に狩りをしたり、助け合ってそれぞれが自分の役割をこなして、一つの目的を達成しようとするときなどは、オンラインでない普通のRPGをクリアするときとは比べ物にならないほどの面白さと達成感があります。ゲームそのものというよりも、“他の人とのコミュニケーションを通じた遊び”というものにハマった、ということなんですが、これはFFXIに限らず、オンラインゲーム全てに当てはまることだと思うので、「知らない人とゲームをするのはちょっと…」というようなオンライン未体験の人は、ぜひ一度この感覚を体験してみてください。
FFXIはこの後もずっと続けて遊んでいて、今はもうPS2ではやってないけど、Xbox360とPC版で週末プレイを楽しんでいます。PS2版の発売は2002年なのでもう5年以上遊んでいることになるけど、発売当初からオンライン上で一緒に遊んでいる人たちともまだよく遊んでいるし、オフラインで合うということもあります。月会費制なので、今までこのゲームに費やした金額を考えるとちょっとコワイですが、それ以上に色んな楽しさを教えてくれたゲームです。PS2というよりFFXIの話になってしまいました。
投稿者 dennou : 2007年11月16日 18:00
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