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「テロ対策特別措置法」をめぐる
与野党のつばぜり合いの行方は?
今回のテーマ
 急転直下、福田新内閣が誕生しました。目下、福田内閣の第1ハードルとなっているのが、インド洋での海上自衛隊の補給活動。そもそもなぜスタートし、なぜ政府は継続しようと必死なのでしょうか。

 インド洋での海上自衛隊の補給活動の継続の是非をめぐって、与野党のつばぜり合いが激しくなっています。海上自衛隊の派遣の法的根拠である時限立法の「テロ対策特別措置法」が11月1日に切れるためです。

 この法律を定めるきっかけになったのは、平成13年9月11日のニューヨークの世界貿易センタービルなどでの同時多発テロ。アフガニスタンを根城とするテロ組織を封じ込める各国の活動に、自衛隊を参加させることができるようにする法律です。

 現在インド洋上では、米・英・独・仏・カナダ・パキスタンなど8カ国の艦船によって、テロ組織が海上で武器の受け渡しや破壊活動の準備をするのを防ぐ「海上阻止活動」(OEF−MIO)が続けられています。この活動を支援するため燃料を補給するのが海上自衛隊の役割で、これまでに軽油など約200億円相当の燃料を提供しています。

 「洋上の無料ガソリンスタンド」と揶揄(やゆ)する声や、なんでこの原油高の昨今、わざわざインド洋まで出かけて燃料をプレゼントする必要があるのか、と思う人もいるでしょう。

 「大火事が起きて、近所の人が総出で火消しをしているとき、“家訓で火事場には行けない。手伝えない”などと言えば村八分になる」。これは法制定時によく引用されていた例えですが、自衛隊の海外での活動にはさまざまな制約があるのはご承知のとおり。他国のようにアフガニスタン国内でテロ組織の掃討作戦はもちろん、現状では治安維持活動もできません。だから日本は火事場(戦闘地域)でないところで、炊き出し(補給)役を果たしてきたのです。

 活動継続に反対している民主党が補給活動の代わりに提案しようとしているのはNGOへの支援など人道分野での貢献など。これが炊き出しに匹敵すると受けとめてもらえるかどうか。また民主党は、法律の制定時期には条件付きながら賛成の姿勢を示していた経緯もあります。納得できるデータや説明が必要です。

産経新聞編集局記者 佐々木美恵さん
産経新聞政治部で首相官邸や自民、民主、公明党などを取材。現在は総務省担当
[情報掲載日:2007.10/17]