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今回は、今までバリバリ働いてきたけれど気がつけば後輩に恐れられる存在になってしまった、と悩む36歳の理学療法士さんの例からお話しましょう。
スロービジネスとは、仕事をゆっくりすることではなく、自分自身を生かす仕事の仕方のこと。第2回の提案は…。
どんなに働いて自立しているつもりでも、私たちは愛し、愛され、ケアされる関係性の維持が欠かせないことをまず認め、スケジュールの中にその時間をとることを自分に許してあげましょう。
例 美咲さんは理学療法士。専門の勉強に技術の練習、20代はそれこそ寝る間も惜しんでの仕事、仕事の亡者でした。気が付けば後輩を指導する立場の36歳。患者さんからも先生、先生と尊敬され、緊張感と責任感は増すばかり。いつしか、後輩からは口を聞くのも怖いという風評がたち…。噂は気にしないと受け流したつもりでも、甘え上手な後輩の態度はなんとも許せない! 感情の処理がもう少しうまくなりたいと、私のカウンセリングオフイスを訪ねてこられました。
これまでの女性は、専門職に限らず、仕事を任されたら一人で頑張らないといけないと「思い込んで」きました。(きたのでは?)
そんな考え方を180度転換してみたら?と発想の転換をお勧めしてみました。「世の中に完全無欠な人はいません。無理なこと、できないことがあって当たり前。自分にはできない事だと諦めなくてもいい。できる人の力を借りてもいいのよ」という対話の中で彼女は、「誰にも頼れずに本当はとっても寂しい思いをしていた自分」に気がつきました。更にセッションを続ける中で、仕事の領域では頼らない自分を確立しても私生活では甘えられ、自分が安心して語り合える人の存在を、ほんとうはとても求めている…と気づいたのです。
「求めてもいいのよ。子どもは親から愛されないと心も体も健やかに育たないの。私たち大人も同じ。ケアしあう関係によって支えられ、生きる喜びも仕事するエネルギーも沸いてくるでしょう」
これまでの恋人との関係が1年と続かない自分を振り返ってみたとき、いつでも仕事優先で暮らしてきた…その背景には、愛し愛される親密な関係を維持するための時間、愛する時間を無視(むしろしてはいけないと)すらしてきたことに気がつきました。
恋人との何もしない日曜日、目的のない友人との散歩、家族との語らい。それが私たちの心身の健康維持に欠かせない要素であることを美咲さんが思い至るにはたくさんの学習が必要でした。そのためにお勧めした一冊を、あなたにもご紹介してみます(ちょっと宣伝になりますが、ゴメンなさい)。愛する時間をとることは決してキャリライフの妨げにならないのだと、思い知っていただくために。
『ほんとうの「幸せ」を手に入れる本・テンダー・ラビング・ケアー』インデックス・コミニュケーションズ出版
http://www.indexcomm.co.jp/
近藤 裕・たけながかずこ 共著
平成17年7月15日発売です
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