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4月から「特定検診制度」がスタート〜拡大続ける“メタボ市場”
今回のテーマ
 メタボリックシンドローム(代謝異常症候群、通称メタボ)はご存じですよね? おなかの脂肪が高血圧や糖尿病の引き金になっている状態のこと。予防のために4月から「特定検診制度」が始まります。

 新制度では、会社や自治体の健康診断で40〜74歳の成人、約5700万人の腹囲や血圧、コレステロール値を測ってメタボ予備軍を割り出し、改善を指導することが義務づけられます。企業の健保のほか国民健康保険などすべての保険者が対象なので、サラリーマンやOLのほか自由業者や主婦も含まれます。

 まずはおヘソ周りの腹囲を測定。男性が85cm、女性で90cm以上の人は黄信号です。これ以下でも安心は禁物。体重を身長の2乗で割った体格指数(BMI)が25以上だと要注意とみなされます。さらに中性脂肪や血圧、血糖値、喫煙歴をもとに危険度に応じて3ランクに分類。リスクが高い人には保健師や管理栄養士が改善計画を作成して実行したかどうか電話やメールでチェックが入ります。

 厚生労働省によると男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボ予備軍。国はこの新制度で2012年度までに予備軍を1割減らして医療費を抑制しようとしているのです。少子高齢化の進展で国の財政は先細り気味ですからね。

 目ざとい人たちがこうした商機を見逃すはずはありません。ノンカロリーをうたったビールが続々と登場。肥満症などに効果があるとうたった漢方薬も売れています。松下電器産業の乗馬型健康機器「ジョーバ」は進化を続けているし、コナミスポーツ&ライフは自転車型フィットネス機器の売り込みに懸命。おなかや腰回りをスリムに見せる男性用ガードルもひそかな人気とか。民間調査会社は2005年に2兆円だったメタボ関連市場が2010年には3兆6000億円に拡大すると試算しています。

 新制度にはプライバシーの侵害だ、太った人の差別につながるといった異論もありますが、規則正しい生活習慣や運動で高血圧や心臓病などの病気を予防することができれば結局、得をするのは当人です。対象年齢前のあなたもどうぞ健康な体作りを心がけてくださいね。もちろん絶食や偏食は禁物ですよ。

産経新聞編集委員・名古屋特派員 早坂礼子さん
産経新聞経済部で経済官庁や各業界を20年あまり担当。今年8月から現職
[情報掲載日:2008.3/5]