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拡大を続ける「中食(なかしょく)」市場のゆくえ
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 もうじきクリスマス。デパ地下でローストチキンやサラダなどをそろえる人も多いでしょう。弁当や総菜などを含め、こういう持ち帰り食を「中食(なかしょく)」といいます。

 「中食」とは、レストランなどでの「外食」、自宅で調理して食べる「内食」のちょうど中間、つまりお店で作られたものを買ってきて家やオフィスなどで食べること。昼休みや帰宅途中にスーパーやコンビニでサンドイッチや弁当、総菜を買っている人も多いでしょう。関連業界の調べによると、現在の市場規模は約8兆円で年々拡大を続けています。年率10%前後の伸び率で「10年後、日本の食の中心は中食になる」と予想する人もいます。

 なぜかといえば、1人、ないしは2〜3人の世帯が多いからです。少子高齢化で日本の人口は減っていますが、世帯数は増えていて1世帯あたりの構成員が少ないのです。単身赴任のサラリーマンやお年寄りに加え、経済的に独立した働く女性も珍しくありませんし、家族持ちだって昔ながらの大家族ではなく親と子供だけの核家族が主流です。

 たまには外食もいいけれど、毎日では出費がかさみます。でも食材を買ってきて家で少人数分を調理するとなると、どうしても無駄が出ます。品目数が多くて栄養豊富なメニューを作るにはそれなりの時間もかかります。女性の社会進出が加速して主婦だって食事の支度に長い時間をかけるのは難しいこのごろ。調理や加工技術の進歩で以前よりずっとおいしくなっている調理済み食品は重宝な存在でしょう。

 だから中食業界の競争は激化するばかり。百貨店は相次いで食品フロアを改装して品ぞろえを強化しているし、スーパーは深夜営業を拡大。コンビニは地域限定やヘルシー志向の弁当や総菜に力を入れています。

 ただ商品を並べるだけでなく、店頭で作っているところを見せたり、予約販売や宅配を始めたりと売り方も多種多様。これからは売り上げが低迷している外食企業の参入も増えるでしょうし、食材の調達権を握る大手商社の動きも一段と活発になると思います。おいしい食事は毎日の活力。スパイスを加えたり、盛りつけに凝ったりして「手軽なお家ご飯」を楽しんでくださいね。

産経新聞編集委員・名古屋特派員 早坂礼子さん
産経新聞経済部で経済官庁や各業界を20年あまり担当。今年8月から現職
[情報掲載日:2007.12/19]