HOME >  キャリア&スクール >  経済ニュース
 
経済のニュースをわかりやすく説明
OSS(オープンソースソフト)で変わる
企業のソフトウエア事情
今回のテーマ
 ここ1年ほどの間に、コンピューターのOSS(オープンソースソフト)の関連ニュースが急増しています。それだけ急速に広まっているんですね。でも、OSSって何のこと?

 OSSとは、コンピューターのプログラムをつくるための基本コードが公開されているソフトウエアのこと。このコードを参考にすれば心得のある人なら誰でもプログラムをつくれます。もう20年くらい前から登場していて、以前は「フリーソフト」とも呼ばれていました。

 世界には今、15万点以上のOSSがあるそうですが、先駆的なのは「Linux(リナックス)」でしょう。北欧の学生が開発したこのソフトは、無料で入手できて自由に使えるためにあっという間に広まりました。対極にあるのが米マイクロソフトの「Windows(ウィンドウズ)」です。この会社は商売のためにウィンドウズというソフトを売っているので、同じものをつくれないよう、一般にはコードを公開していません。

 あなたが使っているパソコンには、買ったときからウィンドウズやマイクロソフト「オフィス」などが搭載されているでしょう。個人がウェブサイトを見たり、メールを読み書きしたりする分には、こうした基本のソフトで十分ですが、企業が社内システムの構築や新製品の開発などに使う場合はそうはいきません。

 ソフトの技術開発は日進月歩。ウィンドウズも95、98、XPとバージョンアップしています。マイクロソフトは新バージョンのソフトを売り出したら数年後には古いソフトのサポートを打ち切る方針で、実際、昨年7月にはウィンドウズ98とMeのサポートが終了しました。ユーザーにはセキュリティー問題が発生しても対策プログラムは提供されないし、新しいソフトに更新するための費用もバカになりません。

 そこで特定企業の事情に左右されず、公開ソフトの特性から多くの企業や個人のサポートが得られるOSSを積極的に採用する会社が目立ってきたのです。グーグルが提供している検索エンジンやメールなどのサービスはすべてOSSだし、NECの携帯電話や松下電器産業の薄型テレビ、ソニーのプレイステーションにも稼動しています。この流れはもう止まりそうにありません。

産経新聞編集局記者 佐々木美恵さん
産経新聞政治部で首相官邸や自民、民主、公明党などを取材。現在は総務省担当
[an error occurred while processing this directive]