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奇妙な味にひきこまれる『くくしがるば』
[小説]著者:遠藤 徹 出版社:角川書店
正しくは、「くしてぃがるば」らしいんだけど。
サンスクリット語に通じている方は、その意味をご存知かと思うが、
「分からん」という人は本作を読んで確認すべし。
今は昔。
ちょうど三日前のことだった。有馬温泉駅前旅館皇女(ありまおんせんえきまえりょかんのみこ)が寝耳に洪水でご懐妊なさったのは。
その知らせに、帝居は上を下へ、右分けを左分けへの大騒ぎとなった。
こんな妙ちきりんな文章から荒唐無稽、奇妙奇天烈なスペクタクルは始まる。
文章もさることながら、そのストーリーもハチャメチャながら、どうにも先が気になり、
一気に読み進んでしまった。
筒井康隆のドタバタものにも通じるような文体ではあるが、選ぶ単語に若さを感じる。
それもそのはず。
著者=遠藤徹は1961年生まれ。
1934年生まれの筒井センセとは30歳近い年の差。
そして、ドタバタではあるけれど、その結末はキチンと収束している。
ドタバタはドタバタのままに終わる筒井作品とは大きく異なる。
でもね、どっかにね、同じ空気を感じるんだよな。
ぜひとも筒井センセのドタバタものが好きな方に一読していただき、
感想を伺いたいものである。
ちなみに遠藤徹氏は神戸出身で京都在住。同志社大学教員だそうな。
(いったい何を教えてるんだ?!)
筒井センセは大阪出身で同志社大学卒。
プロフィールにもやはり同じ香りが・・・。
東京生まれ、東京(という名の多摩地区)育ち、東京(という名の下町地区)在住、
東京在勤のはずが4月半ばより茨城在勤の私には相容れない世界なのだ。
だからこそ、この混沌(カオス)の世界がまぶしく、好んで読むのかもしれない。
今後も追いかけてしまうかもしれない。
遠藤徹。
こまったちゃん。
| 05/06 17:06
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