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Q:ピルをのんではいけない人・のむのに適さない人がいると聞きました。どのような人ですか?(S・Fさん/ 30歳)
「まず、ピルについて正しい知識を持ちましょう」と教えてくれたのは婦人科医師の中村理英子さん。
「ピルは女性ホルモンを合成した経口避妊薬です。欧米では早くから安全と確実性が認められ、世界でおよそ9千万人の女性が服用しています。ピルをのむと、ほぼ確実な避妊ができるので、望まない妊娠を避けられますし、のむのをやめれば妊娠は可能になります。女性が妊娠、出産するためになくてはならない月経は、体の負担となることもありますが、ピルをのむことで月経周期が一定になり、生理痛は緩和されます。子宮筋腫(きんしゅ)の肥大や子宮内膜症などを抑制する効果もあります。また、肌トラブルや体重増進など加齢によるホルモン低下から起こる老化現象を抑えるため、若さを保つためにピルをのみ続ける人もいます」

このようにメリットの多いピルですが、正しい服用を心がけるのはもちろんのこと、ピルが合わない人、のめない人もいます。
「体質的に合うか合わないかは、のんでみないとわからないところがあります。のんでみて、アレルギーがひどくなるなどの症状があったら、中止すればよいでしょう。ピルは避妊薬としては優れていますが、無理をしてのむほどのものではありません。ほかの避妊法を利用することを考えましょう」
疾患系の不安については、必ず医師に相談することです。ピルをのむと血液が濃くなるので血栓性素因のある人、また、乳がん、子宮体がん、子宮頸(けい)がんの疑いがある人、糖尿の疑いがある人、重度の高血圧の人などはピルをのむことはできません。また、妊娠または妊娠している可能性のある人は、誤ってのまないように気をつける必要があります。
「低用量ピルは副作用をギリギリまで抑えてあるので、中用量、高用量ピルにくらべて心配は少ないですが、ピルはホルモンを合成した効果の高い薬で、胎児はデリケートな存在。影響がないとは言い切れません。授乳中の人も同じです」
ほかにも、ピルをのみ始めると、疑問はいろいろと出てきます。
「たとえばダイエット中にのんでも大丈夫かどうか。これは、生理が毎月来ていて、きちんと排卵があれば問題ありません。ヘビースモーカー、1日15本以上の喫煙者にはおすすめできません。女性は加齢とともに循環器系の病気のリスクが高まり、喫煙によりそのリスクは急激に高まるからです。ピルの服用中の飲酒についての質問も多いですが、お酒の量を控えるとよいとは思いますが、問題はありません。それよりも、毎日のむべきピルをのみ忘れることの方が問題です」
ピルの服用には医師の処方せんが必要です。医師に相談し、自分の体と相談しながら利用しましょう。
【回答】中村理英子さん
東邦大学医学部卒業後、同大学産婦人科教室に入局。下北沢にある「中村クリニック」(婦人科・内科・美容皮膚科・皮膚科)院長。女性たちのよきアドバイザーとして女性誌などでも活躍中。「よくわかる女性の医学」(西東社)、「恋愛ストレスにさようなら」(ソニーマガジンズ)など著書多数
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